ユーザーに受け入れられているからということに尽きると思います。サービスが面白いし、使いやすいということなんじゃないでしょうか。
モバイルからのユーザーが増えていますが、単にモバイルユーザーが増えているというよりも、インターネットユーザー全体がモバイルにシフトしつつあって、その人たちがGREEを使っているという印象ですね。
そうですね。2年前のインタビューで「今PCを使っている人もどんどんモバイルサービスを使うようになるから、PC版だけのサービスを作っていても仕方なくて、むしろこれからメインになるモバイル版を作らないといけない」と言っていたんですが(CNET Japan参考記事:「グリーはどこへ行くのか」)、今やモバイルでSNSを使うほうが当たり前になっている。2年前に考えていた利用動向の変化がちょうどその通りになったというのが、今伸びている理由かなと思いますね。
他社のサービスを調査したり真似したりするのではなく、自分たちとしてこういうサービスが次に求められるというのを考えて、それを形にする。それが他社のサービスに似ているかどうかというのは結果論でしかありません。
大きなトレンドを見ていますね。例えば実名か匿名かではなく、実名でも匿名でも楽しめるサービスが次に求められているのではないか、とか。PCかモバイルかではなく、両方で使えるようにしつつもモバイルが今後メインになっていくのではないか、とか。そういう大きな流れの中で、次はどういうサービスが求められるのかを考えています。
ただ、思いつきだけでは仕方ないので、本当にそうなのかというのを調査したり実験したりして、軌道修正はしています。そういう意味で、グリーはアイデアの部分と、それを形にしていくロジカルな部分や行動力が両輪で回っているのが良いのかもしれませんね。
各社、会計処理の仕方が違うんですよ。例えば、ミクシィは広告販売の代理店マージンも含めて売上高に計上しているんですよね。そのため、売上高が多く、利益率が低く見えます。それに対して、グリーとディー・エヌ・エーは代理店マージンを抜いた分しか売上高に計上していないんです。同じ広告ビジネスでも、利益率が違ってきます。
当社の場合は、会員数と会員1人あたりの売上ですね。どれくらいユーザーに受け入れられているか、それがどう業績につながっているかがわかりやすいですから。
まったくないですね、この会社を始めるまでは。
「ソニーに入ってウォークマンを作りたい」というようなことは思っていましたが、社長になりたいというわけではなかった。僕の中では画廊と画家くらい違いますね。
成り行きというのと、もう1つ、僕のようにいろいろサービスを作る人を助ける仕事――それは今、経営という形でやっていますが――をできる人というのはかなり少ないと感じていました。米国では自分でサービスもやって、プログラムも書けるという経営者がたくさんいますが、日本ではあまりいないと思うんです。
そういう中で、自分はそういうふうになれる可能性がある。だから、自分がやるべきではないかという使命感でやっている部分もありますね。もちろんサービスを作るのは僕も好きですが、世の中でできる人が少なくて、僕がより価値を発揮できるのはそういう人たちを応援する仕事かなと思ってやっています。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」