筆者は、多くの人々と同様に、Amazon.comがスポンサーとなるTVコマーシャルを通じて、One Laptop Per Child(OLPC)が新たに提供を開始した「Give One, Get One」(G1G1)プログラムについて知った。同プログラムへの注文受付は、Amazonのウェブサイト上の、こちらのページで取り扱われている。
筆者は、すでに以前にも記したように、2007年に同プログラムに参加して、実際に「XO」ノートPCを1台購入した。同プログラムの仕組みは単純なもので、399ドルで2台のXOを購入して、1台を入手することができる。もう1台は、開発途上国の学童に贈られることになる(そういうわけで、筆者は時々、同プログラムを「Buy 2, Get 1」(B2G1)と呼んでいる)。
今回販売されているXOは、2007年に提供された「XO-1」モデルと同じもので、筆者が2008年5月に伝えた、新たな「XO-2」プロトタイプがベースになっているモデルではない。筆者は、2007年にXO-1を入手した際に、いくらか詳細な紹介記事を執筆したのだが、日常的な使用に耐えるものではないと判断したため、完全なレビュー記事を書くまでには至っていない。
だが、今回は新たな発見がある。2007年に入手したハードウェア上でも、実に快適に動作する、(新たな)8.2.0バージョンのXOソフトウェアである。筆者は、その個人的な感想を掲載できるように、自分のXOへ、新バージョンのソフトウェアを先週インストールしてみたのだが、率直に言うと、このバージョンでは、非常にすばらしい改良が加えられている。
新ソフトウェアは、信頼性および性能の向上が見られ、より整然とした仕上がりになっている。筆者は、8.2.0バージョンのレビューを掲載するため、時間を割きたいと考えている。このソフトウェアには、メインストリームのLinuxディストリビューションにおいて、もっと採用されていったとしても不思議ではない、すばらしい特徴が複数備わっている。
XOのTVコマーシャルは、メジャーな放送局ネットワークで放映されており、筆者も、フットボールの試合など、ちょっと変わった番組に登場しているのを、何度か目にしてきた。主にこの分野でのAmazonのサポートもあって、新たに提供が開始されたG1G1プログラムは、2007年に約16万7000台を売り上げるに至った、前回の提供時を上回る成功を収めると見られている。
新たなソフトウェアを搭載したとはいえ、XO-1は、ノートPCが教育分野でも有用であることを示すコンセプトモデルの域を出ていないというのも事実である。実際のところ、場所が米国内であるのか、あるいはルワンダであるのかに関わりなく、子どもたちの教育には、単にノートPCの使い方を学ばせることよりも、言語、数学、歴史、他のもっと重要な基礎や技術を学ぶことが関係している。確かに、ノートPCは、これらを教える際に活用できるものだが、その目的の達成には、まだ完成していないのだが、もっと多くの良いソフトウェアが必要となってくるだろう。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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