米ヤフー、オンラインカレンダー・サービスを刷新

文:Stephen Shankland(CNET News.com) 翻訳校正:佐藤卓、長谷睦2008年10月09日 12時39分

 Yahooは米国時間10月8日、大幅に改良した「Yahoo Calendar」のベータテストを開始した。今回のデザイン見直しにより広告との連携機能が強化されたほか、ソーシャルサービス的な色彩も強まった。

 新しくなったYahoo Calendarサイトは、より洗練されたWeb2.0的インターフェースを採用し、ドラッグアンドドロップによる操作や予定の色分けのほか、Flickrの画像を背景に設定することも可能になった。また、気の利いた「ズーム」機能が新たに搭載され、月間の予定を見ている時にも、特定の日のスケジュールを見やすい大きさに拡大できる。さらに、新デザインでは2番手のライバル「Google Calendar」のアイデアを拝借し、以前のデザインの「1人のユーザーに限定されたカレンダー」というコンセプトからようやく脱したものとなっている。

異なるカレンダーからのエントリは別々の色で表示される。
※クリックすると図が拡大されます
提供:Yahoo

 たとえば、スポーツチームのスケジュールや大学の講義といった予定を他のユーザーのカレンダーから購読できる機能が新たに加わり、さらに、自分のカレンダーをひろく一般に公開するか招待したユーザーだけに公開するかも選択できると、Scott Dietzen氏は説明する。同氏は6月にYahooのメールおよびコミュニケーション事業の責任者に就任した。

 また、今後のさらなるアップグレードではYahooの運営するイベント情報サービス「Upcoming」へのアクセス機能を組み込む予定で、これによりイベント情報の共有や検索が可能になると、Dietzen氏は付け加えた。また、サイドバーに人気の高い地元のイベントを表示する、あるいは(「Yahoo Open Strategy」(YOS)の一環としてYahooユーザー間で共有が可能な「Vitality」情報を利用して)頻繁にやりとりをしている他ユーザーのカレンダーに掲載されているイベントを表示する、といったこともできるようになる。

気の利いた「ズーム」機能が新たに搭載され、月間の予定を見ている時にも、特定の日のスケジュールを見やすい大きさに拡大できる。
※クリックすると図が拡大されます
提供:Yahoo

 調査会社comScoreが8月に発表した調査結果によれば、「Yahoo Mail」の利用者は毎月およそ2億7800万人だが、Yahoo Calendarの利用者は800万人とあまりふるわない。しかし、Yahooがカレンダーの刷新に成功すれば利用者数の差は縮まり、さらにはスケジューリングそのものが、より能動的で人々のオンライン生活に役立つ作業となるだろう。

 Dietzen氏は、利用者数については「どちらかと言えば横ばい」だと認めた上で、「これからは非常に大きな伸びが見込まれると考えている。(中略)メジャーになる準備は整ったと思う。予定の公開や購読においては、これはモバイル機器と共同オーサリングを組み合わせたものと言える」と語った。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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