ニコン(苅谷道郎社長)は9月24日、米ヒューレット・パッカード(米HP)と絵画や壁画、版画などの美術作品を超高精細で表示するデジタル画像システムを共同開発したと発表した。
今回のシステムは、撮影から印刷までのトータルソリューションとして提供。作品をデジタル画像で再現する「デジタルファインアート」における複雑な作業を解消することで、これまで数時間を要していたワークフローを数分に短縮できるのが特徴だ。
開発したシステムは、ニコンのデジタル一眼レフカメラ「D3」、ErgoSoft製の「StudioPrint」の特別版を画像処理ソフトに使用し、米HP製の大型プリンタ「Designjet Z3200」で構成。使用するカメラやレンズ、照明、ホワイトバランス、印刷用紙などの特性をデータとして最適化することで、オリジナルの絵画などを忠実に再現できるようにした。
2社では撮影から印刷までを行う総合的なソリューションとして提供する。絵画などをデジタル化し復元した作品は「デジタルファインアート」と呼ばれるが、一般的に作業が複雑で、1つの作品を復元するのに数時間が必要だった。新システムでは少ない手順で数分済む。ニコンと米HPは05年から共同で開発を進めていた。日本での発売は未定。
ニコン=http://www.nikon.co.jp/
米ヒューレット・パッカード(英語)=http://www.hp.com/
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