2008年の米国顧客満足度指数(ACSI)でAppleがPC業界の同業者たちを圧倒したのは、Appleが「Windows Vista」搭載PCをリリースしなかった唯一の企業だったからかもしれない。
ミシガン大学は米国時間8月19日、毎年恒例になっているPC業界のACSIスコアを発表し、Appleが5年連続でトップに立った。ACSIの責任者であるミシガン大学のClaes Fornell教授は、Appleは、Dell以外で2008年の顧客満足度が2007年を上回った唯一のPCメーカーだったと述べた。
ACSIスコアは、企業に対する顧客の全体的な満足度を評価するもので、製品の質、価値、顧客サービスなど、企業に対する顧客の印象を左右する項目が含まれている。AppleはACSI指数で同社の過去最高得点である85点を獲得し、2位のDellに10点もの差を付けた。
Fornell教授は、「Mac」が米国国民の間で明らかに成功したことがAppleの得点に結びついたと述べたが、同時に、Windows Vistaへの失望がHewlett-Packard(HP)、Gatewayといった他社の得点を下げる原因になった可能性があるとも指摘した。PC市場のリーダーであるHPは、「HP」と「Compaq」の2つのPCブランドで評価されているが、どちらのブランドも、2007年と比較して満足度が約4%下がっている。
今回の得点は、第2四半期中、数千件のインタビューによって集計された。そのため、Appleの顧客サービスの評判を落とした「iPhone 3G」「MobileMe」の発売は反映されていない。Fornell教授は、2009年のAppleの得点はとりあえず横ばいになると予想していると述べた。「1位と2位以下の差がこれほど開いたことは、これまで一度もない。Vistaの発売が原因だとするわれわれの見方が正しければ、PCメーカーは当然この状況を修正し、得点を多少なりとも挽回するだろう」(Fornell教授)
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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