UPDATE Googleは、Viacomが求めていたYouTubeの検索機能の中核となるソースコードの公開をめぐり、勝訴した。
連邦裁判所は米国時間7月2日、GoogleはViacomに対し、ソースコード情報を公開する必要はないという判定を下した。Viacomは2007年、Googleを相手取り著作権侵害訴訟を起こし、10億ドルの損害賠償を要求していた。マンハッタン地方裁判所の判事Louis L. Stanton氏は、ソースコードは企業秘密であり、これを公開することは事業損失のリスクを伴うというGoogleの説明に同意し、保護的な裁定を求めるGoogleの申し出を認めた。
「YouTubeとGoogleは、憶測を鎮めるという目的だけのために、事業存続にかかわる重要な資産の公開を強制されるべきではない」とStanton氏は述べている。「(Googleが)価値があり攻撃を受けやすい資産を公開する前に、YouTubeとGoogleの主張は間違っており、検索機能を使って著作権を意図的に侵害してきたという申し立てが実証されるべきだ」。
Stanton判事はまた、GoogleはViacomのツール「Video Identification Tool」向けにソースコードを提示すべきだというViacomの主張も否認している。このツールは、著作権侵害に関する情報をGoogleに通知するものだ。
しかし、同判事は、YouTubeユーザーが視聴した全ビデオの記録をユーザーのログイン名やIPアドレスを含めて提出すべき、というViacomの申し立てを認めた。
電子フロンティア財団(EFF)は、この裁定について、YouTubeユーザーのプライバシーに対する脅威と呼んだ。
「法廷の命令は、Viacomの要請に応じることでVideo Privacy Protection Act(VPPA)による保護を誤って無視し、YouTubeユーザーがどのビデオを視聴したかについてより深い個人情報を呈示する恐れがある」とEFFは、声明で述べた。
今回の訴訟の争点となったのは、デジタルミレニアム著作権法(Digital Millennium Copyright Act:DMCA)だ。DMCAは、1998年に制定されたもので、ユーザーが公開したコンテンツに関係する著作権侵害からウェブサイト所有者を保護するものだ。DMCAでは、セーフハーバー(safe harbor)条項により、著作権で保護されたコンテンツが請求後すぐに削除されている限り、著作権侵害の申し立てから身を守ることができる。
訴訟後にYouTubeは、海賊版識別の一環として、アップロードされたビデオをオリジナルコンテンツと照らし合わせる反海賊行為ツールを始動している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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