ViacomがYouTubeに対して10億ドルの賠償を求める著作権侵害訴訟で、YouTubeを所有するGoogleは裁判所に答弁書を提出した。Googleはその中で、Viacomの提訴は「数億人が利用する(ウェブ上の)合法的な情報交換手段を脅かすものだ」と非難した。
Associated Pressによると、Googleは米国時間5月23日に答弁書をマンハッタン地方裁判所に提出したという。GoogleがViacomの提訴を「脅威」と主張する理由は、Viacomがユーザーからの投稿物についてサイトの管理者に責任を負わせようとしているためだという。一方で、Googleはこの訴訟は法廷でしか解決できないとも述べている。
Viacomは同訴訟を最初に提起したのは2007年。同社は、2008年4月に訴状を書き換えて再提出した。Associated Pressによると、Viacomは最新の訴状で、ビデオ共有サイトYouTubeでは、著作権で保護された人気コンテンツがいつでも投稿可能な状態にあり、被害に遭っているコンテンツの中にはViacom傘下のMTVやComedy Centralの作品も含まれていると主張しているという。さらにViacomは、これまでにYouTube上で15万件以上の不正なビデオクリップを発見したとしており、YouTubeはそのような著作権侵害行為を阻止するための対策をほとんど講じていないと批判しているという。
Associated Pressによると、Viacomは「原告、その他のコンテンツ制作者の著作物がYouTube上で視聴可能であること自体が、被告らのビジネスプランの基礎となっている」と主張しているという。
これに対し、Googleは「(YouTubeは)自分の作品を(侵害行為から)守ろうとするコンテンツ所有者の取り組みを支援しており、これは同社が負っている法的義務をはるかに超えるものだ」と反論する。またGoogleは、YouTubeはデジタルミレニアム著作権法(DMCA)を順守しており、著作権侵害の申し立てにも対応してきたと主張している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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