シャープは6月12日、シャープのワンセグ携帯電話が2008年5月末に累計出荷台数1000万台を突破したと発表した。2006年5月に「AQUOSケータイ」第一弾モデルSoftBank 905SHを出荷し、約2年で達成したことになる。
今年4月時点で、業界全体の累計出荷台数は3000万台(JEITA公表値)という。業界全体の約3割がシャープのワンセグ搭載機と見られる。
シャープ常務取締役 通信システム事業本部長の長谷川祥典氏は、これまでの携帯電話の流れを振り返り「すべての発展のはじまりは、1999年のカラー液晶の搭載だった。今とは雲泥の差があるが、カラーになったことで表現力が飛躍的に上がり、情報を“読む”から“視る”に変わった」と述べた。
さらに2000年、モバイルカメラ搭載により、「写メする」という文化が生まれ、液晶のカラー化がもたらした画像のコミュニケーション文化が始まったと分析する。2001年には「TFTカラー液晶、モバイルカメラ、クラムシェル(折りたたみ)という現在の日本の携帯電話の基本形が完成したと思っている」と語った。
2001年〜2007年にかけては、メガピクセルカメラ、光学ズーム、11万画素から500万画素を超えるほどの画素数のアップなどにより「モバイルカメラから本格カメラへ変貌を遂げた時期」とした。「カメラの進化によって、QRコードや名刺リーダーなど、カメラは“情報の眼”として進化した。液晶も情報量が高まり、携帯電話はパソコンに並ぶ“情報機器”と呼べる存在になった」と話した。
今年の夏モデルでは、新たに提案する直感的にケータイを操る機能として、タッチパネル付きケータイの「ドコモSH906i」を紹介。指で画面をなぞるとページめくりできる操作感などをアピールした。
また、マウスのようにポインタを操れる「光タッチクルーザー」、脈拍をワンタッチで測定できる「脈拍センサー」、覗き見防止の「新ベールビュー」なども紹介。テレビAQUOSとの連携で、リモコンがわりにケータイでAQUOS向けのインターネットサービス「Yahoo!JAPAN for AQUOS」を操作できる「AQUOS連携」ほか、さまざまなものと携帯電話を連携していきたいと語った。
iPhoneの日本市場に対する影響について問われると、「新しいデバイスによって市場が盛り上がる。また、われわれのTouch機能にも関心がより高まってくるのではないか。メール文化の中では、携帯電話選びのポイントとしてメールの使いやすさとタッチパネルの使いやすさを追求していきたい」とコメントした。
複数のキャリアに端末を提供しているシャープは、今年の夏モデルは10機種45バリエーションで業界最多の品揃えとなる。
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