犯罪や自殺に結びつく可能性のあるネット上の有害情報から青少年を保護することを目的とした、いわゆる「有害サイト規制法」が6月11日、参議院本会議で可決し、成立した。
同法では、携帯電話事業者やパソコンメーカーに対して、有害情報へのアクセスを遮断する“フィルタリングサービス”を提供することを義務づける。
しかし、日本新聞協会やマイクロソフトなどネット事業者5社が「憲法21条が保障する表現の自由を侵す可能性がある」として反対声明を発していることなどに配慮し、「事業者等が行う有害情報の判断」「フィルタリングの基準設定等」に国は干渉しないなど、運用上の留意点に関する5項目にわたる付帯決議も可決した。
マイクロソフトなどとともに規制法案に反対してきた楽天は、法成立を受けてコメントを発表している。同社は、法律の運用によっては、国の関与により表現の自由の侵害に結びつくおそれがあると見ている。
そのため、参議院本会議で可決された、運用上の留意点に関する5項目の付帯決議についても、法案の運用や将来の改正の際にも当初の趣旨が適切に実現されていくことを強く求めている。
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