3つめの進化は、グラフィックスエンジンの進化。これまでWordやPowerPointなどできれいな図を挿入するにはとてもくろうが必要で、場合によっては他のソフトの手助けを借りる必要があった。またグラフについても、そのきれいさはiWork製品が優れていた。Office 2008 for macではこの点を大幅に改善することに成功している。
グラフィックスエンジンが変わっただけでなく、その図に意味を持たせる事も得意になっている。Windows版Officeにも搭載されているSmartArtは、概念やイメージと言った、文章だけでは伝えにくい表現を図解によってアシストするための作図を手軽に行える。
先に挙げた新しいUIであるエレメンツギャラリーから「SmartArtグラフィックス」を選んで、箇条書きで記述するテキストボックスを埋めるだけで、図の中に反映される仕組みだ。デザインの変更や微調整も簡単。SmartArtの活用は作成するビジネス文書そのものの洗練に直結する、ぜひ使いたい機能だ。
4つめの進化はファイルの互換性。Windows版の最新Officeでも採用されているOpen Office XML File Format(OOX)に対応したため、Office 2008 for macとWindows版の2007 Office Systemsの間でのファイルのやりとりは確実な互換性が保たれている。Office 2008 for macにしか搭載されていない機能で作った文書も、Windows版の2007 Office Systemsの上でそのまま再現される点はありがたい。
しかしながらWindows版と同様、Mac版でも、過去のヴァージョンのOfficeで開くためには、旧ファイルフォーマットでの保存をする必要がある。
古いフォーマットでの保存は、Office 2008 for macの各ソフトで対応しているが、SmartArtが通常の図に変換されて追加の編集ができなくなったり、図形や影などの効果も再現されなくなってしまう点は注意が必要だ。自分の環境でのファイル保存は新しいOOXフォーマットで、他の人とシェアする際には古いフォーマットに保存し直して、という手順が必要になる。
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