IconFactoryの最高技術責任者(CTO)であり長らく「Mac」の開発者を務めていたCraig Hockenberry氏は、iPhoneは明確なビジネスパスを提供していると述べる。IconFactoryは数多くのアプリケーションの中でも特に、「Twitterific」というiPhone向けのTwitterのメッセージングツールを開発している。IconFactoryはTwitterificを1回15ドルで販売するか、広告入りの無償バージョンとして提供する予定である。
「われわれは外部の資金は必要としていないが、iFundはバックエンドインフラを必要としている大規模なソーシャルネットワーキングプログラムを持っている開発者にとっては有用なものになるだろう。われわれがやろうとしているのは、小規模で愉快なアプリを作成するとかその程度のことなのだ。こういうアプリはiPhoneにまさにうってつけだ」(Hockenberry氏)
Androidのコンテストについては、Hockenberry氏は魅力を感じていない。なぜならまだハードウェアが存在しないからだ。「ギャンブルのようなものだ。ひょっとしたら100万ドルをもうけることができるかもしれないが、もうけられなかったらどうするのか。何も手元に残らない。われわれがiPhoneで開発しようとしているものは実際に売れるものだとわたしは考えている。それは人々が求めているものなのだ」とHockenberry氏は言う。「Androidはまだ誰も持っていないではないか」
Hank Williams氏が率いるKloudshareという会社はAndroidのコンテストに参加する意向だ。ドットコムブームのころにClickRadioのベンチャー資金調達で4000万ドルを集めたが、Williams氏によるとベンチャーキャピタリストの資金はあまりに制約が多すぎるという。Kloudshare(本拠地:ニューヨーク)は、ユーザーがデータを携帯電話やデスクトップで管理するためのアプリケーションを開発しているが、Williams氏はそれ以上具体的なことは語ろうとしない。
「1000万ドルをテーブルの上に出して『この締め切りまでに応募した優秀な会社にこれを進呈する』というGoogleのアイデアの方がわたしの心に直接的に響く。わたしの想像だが、KPCBの陣営よりもGoogleの方がより多額のチェックを書くのではないかと思う」(Williams氏)
「賞金はあくまで添え物のようなものだ」とWilliams氏は言う。
それでも、KloudshareはiPhone向けのアプリケーションを開発する可能性が高い。「われわれは、Androidはすぐに結果を出せる対象だと判断した。われわれはアプリケーションがAndroidプラットフォームで動作することを証明して、そこからさらに先に進みたいのだ」とWilliams氏は言う。Williams氏は、Androidが携帯電話市場の大部分を占めるOSになる可能性が高く、PC対Appleの戦いが再燃すると考えている。「まるでPC市場のように20社がAndroidを販売するようになるだろう。一方は完璧な製品であり、他方はどこでも販売されるような製品になる」とWilliams氏は述べる。
内蔵マッピングインテリジェンステクノロジや、いわゆるバックグラウンド処理のため、開発者らがAndroidプラットフォームの方がアプリケーションを開発するのが容易だと言っているのは確かだ。だからこそChau氏は内蔵マッピング技術を使用するためにAndroidプラットフォームを選択したのだ。
Chau氏は自分のアプリケーションをiPhoneに移植して顧客ベースを拡大できるように、AppleがアップデートにGPSセンサを搭載するのを心待ちにしている。
「われわれのような企業にとって多額の資金を提供してくれる機会があるということは魅力的な話だ」とChau氏は述べる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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