ドットコムバブルの絶頂期にウォール街でアナリストとして活躍し、現在はSilicon Alley Insiderを経営しているHenry Blodget氏は、米国時間3月14日、Googleの2007年中の広告売上の成長率を、Yahoo、Microsoft、Time Warner、Disney、Viacom、CBS、Clear Channelといったオンラインメディアや従来の(オフライン)メディア17社と比較した調査リポートを発表した。
各社のプレスリリースに基づくBlodget氏の分析からは、とりわけGoogleが、まるで他のすべての企業から分け前を奪っている様子が見て取れる。
以下は調査リポートからの分析である:
「2007年のGoogle.com(米国)の年間売上の伸び(前年比で約20億ドル)は、他のオフラインメディアの全サンプル企業の広告売上の伸びを、2倍以上も上回るものだった。この状況が繰り返し続く可能性があるというのも、実にまた驚くべき事実である。Google.com(米国)という単一のメディア媒体が、20億ドルの成長を遂げたのである。一方で、上記の13社に上るオフラインメディア企業が所有するオフラインメディアは、なんとその全体を合わせても、約10億ドルの成長にとどまったのだ」
2007年のGoogleの米国における広告売上は、総計で約87億ドルに上っており、2006年の売り上げからは44%増の成長を遂げた。TNS Media Intelligenceの予測によれば、2007年の米国内のインターネット広告の売り上げは、2006年と比較して13.4%の伸びにとどまると見られていることを考えれば、これは非常に注目に値する。
これを別の観点から見てみると、TNS Mediaが出している年間売上の予測データによると、2007年の1537億ドルに上る米広告市場全体の中で、Googleは約5.7%のシェアを占めた(TNS Mediaは、2007年の正式な売上リポートを、3月25日に発表する予定である)。TNSは、2007年にインターネット広告費が総広告売上に占めた割合は、約7.2%だったと推定している。これはGoogleのシェアと大差ないため、どれほど正確なデータなのか、疑問が残るところでもある。
当然のこととして、Googleが、他の企業よりもオンラインで急成長を遂げているのは、ダイレクトにレスポンスが得られるオンライン広告での事業展開を、実に巧みに成し遂げてきたからである。Googleは、成熟した、古い(オフラインの)伝統的なメディア企業を、急速なペースで追い越している。
だが、まだGoogleが手中に収められていないものとしては、テレビ、ラジオ、屋外で展開されるブランド広告に、広告主が注ぎ込んでいる何十億ドルもの広告費である。広告市場全体でのシェアが5.7%というデータは、まだまだGoogleが奪えるシェアが残っているということも意味している。
Blodget氏の統計データは、こちらで参照可能である。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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