アリゾナ州フェニックス発--Yahooの幹部らは米国時間2月25日にオンライン広告のカンファレンスで講演したが、Microsoftによる買収提案については何も語らず、すぐに今週Yahooのトップページに導入される予定の、ソーシャルニュースサイトのDiggの対抗馬とうわさされる新機能に関する予告に移った。
Yahooの最高経営責任者(CEO)Jerry Yang氏は、Microsoftの買収提案を拒否してから初めて公の場に顔を見せ、アリゾナ州フェニックスで開催されているInteractive Advertising Bureau(IAB)の年次総会で基調講演をした。YahooのプレジデントであるSue Decker氏もYang氏とともに登壇し、同社の広告事業について語った。
Yang氏は基調講演後の質疑応答で質問に答えて次のように語った。「われわれが現在直面している(買収提案に関する)プロセスについてすべてを話すことは当然できない。Yahooの動向については誰もが報道で知っていると思うので付け加えることはあまりない」
Yang氏は、取締役会や「主要な支持者」と多くの時間をかけて買収提案を検討しており、幹部らは、消費者、従業員、株主にとって「Yahooの進む先が正しい場所になる」ようにしたいと考えていると述べた。
「われわれはMicrosoftが当社に提出したこの提案を非常に真剣に受け止めている。そして、その提案がYahooを過小評価していることを考慮し、提案を承認しなかった理由について公に見解を発表した」とYang氏は言い添えた。「これはYahooの全員にとって心を奮い立たせるような出来事だった。(中略)Yahooは他に類を見ない資産だとわたしは思っている。ちょっと見方が偏っているかもしれないが」(Yang氏)
Yang氏の論旨を引き継ぎ、Decker氏もMicrosoftの動きはYahooを「奮い立たせる原動力でありきっかけだった」と述べ、同社が過去数年間、検索アルゴリズムと検索広告で「遅れを取り戻そうと」努めてきたことを認めた。
Yang氏は基調講演に先だって出席者らと歓談し、再び父親になること(妻は女の子を出産予定)を明かした。またCNET News.comに対してはMicrosoftの買収提案をめぐる状況についてはコメントできないと述べた。
一方、Decker氏は風邪を引いていたとYahooの広報担当者が後から発表した。Decker氏が基調講演で息を切らしているように見え、また質疑応答でも大きなせきをしていたのはそのためだったようだ。
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