メールの機能を中心に、iPod touchのアップデートについて見てきたが、ここでこの記事を書くまでの1週間、普段持ち歩いている1日見開き2ページの紙の手帖を持たずにiPod touchだけで生活できるか、と言うトライをしてみた。結論から言えば、別途紙のペンとノートさえあれば、むしろ便利に使うことができる。
まず、僕はスケジュールをMacのiCalで管理し、名刺はすべてMacのアドレスブックに入力している。それでも手書きが好きなので、1日見開き2ページの紙の手帖を持って、iCalからスケジュールを書き写し、必要な連絡先をメモしながら使ってきた。つまりMacと同期が取れる使いやすい表示装置・入力装置があれば、すでに手帖はいらないも同然なのだ。それがiPod touchということになる。
しかもスケジュールを起こしたり、連絡先が送られてくるようなメールアプリを実装したことで、スケジューリングやコミュニケーション回りまで、iPod touch1台でこなすことができるようになったのだ。このあたりは紙の手帖ではできないことである。
対抗馬として、日本でも常にネットにアクセスできる素養を持つケータイの存在があるが、Macの情報をそのまま持ち出したり、編集したデータをMacに戻したり、といった同期をそつなくこなしてくれるケータイがなく、しかも入力装置の点で軍配はiPod touchに上がる。
あとは手書きのメモならではの雰囲気だとか、ちょっとした図形や絵といったものをどのように吸収するか。この部分については、まだ紙の方が勝っている点であり、今度何か上手い方法が出てくると良いな、と期待してしまう。
とはいえ、翻って考えてみれば、iPod touchは手帖ではなくPDAでもなく、ミュージックプレーヤー由来のインターネットコミュニケーターというポジションである。そこまで手帖のだいたいを強烈に意識しなくても良いかもしれない。ただ、使い方によっては、とてもスマートな身近な情報のアクセスツールとして機能するようになったのが、今回のアップデートだ。
自宅に無線LANがあれば、その良さを存分に使うことができるだろう。また主要な駅、特に東京メトロの地下鉄駅は無線LANを全駅に完備している。また大学のキャンパスなども無線LANが利用できるエリアが増えてきた。このような場所に行けば、というよりそこを一瞬通れば、メールをキャッチできるわけで、公衆無線LANサービスと組み合わせると、iPod touchの使い勝手を大きく広げてくれる。
手で直接触れるインターネットの情報を持ち運ぶことができる、そんな端末としてiPod touchを評価してみた。情報やエンターテインメントに触れるタイミングを買えてくれる端末を、ライフスタイルに取り入れて、ちょっとした未来館を味わいながらの生活を、ぜひ楽しんでみて欲しい。
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