一方ソニーは、「TransferJet」という独自の近接無線転送技術を披露していた。これはUWBを使った技術で、3cm以内に家電をかざすと自動的に通信してデータを伝送する技術。「UWBの問題は、通信範囲にある対応機器をすべて検出してしまって、どれにつなげばいいか分からなくなること。いっそのこと通信距離を短くしてしまえばいいと考えた」(ソニー説明員)。通信距離を短くすることで、電波を遠くに飛ばす必要がなくなり、消費電力も抑えられるという。伝送速度は最大560Mbp、実効レートは375Mbpsで、楽曲ファイルなら数秒かざすだけでダウンロードできるとのことだ。ブースでは、既存のBlu-ray Discプレーヤーに専用のレシーバーを付け、TransferJet対応のビデオカメラなどを乗せるとテレビに映し出されるイメージを展示していた。2009年度中の実用化を目指しているという。