「知識のあり方が変化している。知識とは(かつては)事実の集合のことだったが、今は『何』が知識かということよりも『どこで』その知識が見つかるか問題で、こうした状況のもとで子供たちも情報の見つけ方を学んでいる。これからは、単一のスキルで最も重要なのは、変化に対応する能力となるだろう」(Thomas氏)
また、Thomas氏はこうも言った。「子供たちがこうしたゲームに熱中しても私は心配しない。熱中しないほうが心配になる」
しかし、ディスカッションを見ていた米国の公共放送PBSが運営する子供向けサイト「PBS Kids」の会員からは、仮想世界でよくあるネットいじめの懸念についてパネリストに質問があった。これに対しパネリストたちは、ネットいじめは仮想世界の負の側面だが、現実世界で起きていることと大きく違いはないと回答した。
「いじめ、人種差別、同性愛嫌悪といった文化的な問題はすべて仮想世界でも繰り返される。6年生の教室に行って1年間調査をすればわかることだが、すべてのクラス同様、良い面も悪い面も醜い面もすべて仮想世界に現れる。われわれはこのことを念頭に置いておくべきだ」(Thomas氏)
パネリスト陣は親たちに対し、仮想世界に参加するわが子に積極的に関わっていくことをアドバイスした。例えばThomas氏は、自分ならわが子にメディアリテラシーのスキルを身につけさせて、社会の良き一員であることと物を買うことの良し悪しを切り離して考えられるように教育したいと話した。
このディスカッションを共同で主催したCommon Sense Mediaの最高経営責任者(CEO)で、ディスカッションでは司会を務めたJim Steyer氏は、コンピュータを家族の共有スペースに設置し、利用時間を制限することを提案した。
Kafai氏は、親もわが子が参加する仮想世界の会員になり、子供と一緒になって遊ぶことを提案した。「子供と一緒に仮想世界へ向かうといい」とKafai氏は語った。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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