グーグルの利益を世界に投資、企業市民活動の担い手にきくCSRの現在 - (page 4)

文:Elinor Mills 翻訳校正:吉井美有2007年12月12日 08時00分

―なぜGoogleはロールモデルとしての役割を果たそうとしているのだと思いますか。単に創業者たちが熱心だからでしょうか?

 LarryとSergeyだけではありません。(CEOの)Eric Schmidtが熱心な環境主義者です。彼の妻はNRDC(天然資源保護協会)の理事です。

 これはトップから始まっています。Googleには、単なる利益追求以上のことをやらなければならないという強い信念があります。われわれは社会的責任を果たさなくてはなりません。われわれの幸運と資源を使って世界をより良い場所にしなければなりません。この表現はここでは野暮なものではありません。

―スローフード運動についてはどう思いますか。一部の人はこれを世界の貧困層の食糧問題に対する創造的な答えだと見ています。

 わたしの妻はずっと以前から熱心なスローフード主義者ですよ。われわれの払う犠牲を考えれば、スローフードには1ポンドのハンバーガーを食べるよりも多くの利点があります。

 ファストフードレストランのハンバーガー1個は、実際には何百頭もの牛の内臓に相当します。・・・文明は馬鹿げたこともします。豚を潰せばそれを切り刻んで鶏の餌にし、その後鶏を食べます。残ったものはなんでもそれを切り刻んで豚の餌にします。

 豚の内臓を本来菜食の鳥に食べさせることほど、ウイルスを蔓延させることはありません。やり方を変えなければならないことがあるのです。これらは必ずしも気候変動とは関係がありませんが、子どもや孫にどんな世界を残したいかという点では関係しています。

―あなたは菜食主義者ですか。

 わたしは魚菜食主義です。

―では、魚は食べるが肉は食べない?

 シーフードは食べます。わたしは7年間菜食主義だったことがあります。そして実際、気候変動(そして家畜を育てて食肉を流通させるのに使われる化石燃料)のことを考えて、わたしは魚菜食主義になりました。人類に公平を期していうと、自分たちがみな一つだということに人類が気付いたのは、ほんの最近なのです。

 「The Whole Earth Catalog」を作った人物であり、The WellでわたしのパートナーでもあったStewart Brand氏が、われわれが地球全体の写真を見たことがないということを思いついたときのことを覚えています(そして、NASAを説得して宇宙からの地球の衛星写真を発表させました)。

 これがその世代の象徴となり、The Whole Earth Catalogが結実しました。われわれがとても小さいマーブル模様の星に住んでいて、自分たちのすることが地球に大きな影響を与えることを理解するのは、われわれにとって新しいできごとでした。

 中世の誰かが、自分のやることや食べるもの、何を買い、何を捨てるかが地球に影響を与えるということを考えることを想像してみてください。そこには大きなギャップがあります。われわれはぎりぎりのところでこれを理解することができました。

―そう思いますか?

 そう思います。わたしは楽観主義者ですから。

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