グーグルの利益を世界に投資、企業市民活動の担い手にきくCSRの現在

文:Elinor Mills 翻訳校正:吉井美有2007年12月12日 08時00分
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 環境に優しい方針や慣習を行うことに対してGoogleが真剣に取り組んでいることは疑いない。

 同社はリサイクルやたい肥化を行っているだけでなく、建物を再利用資材で建てていることを自慢にしている。無料の通勤シャトルバスを運行し、従業員がハイブリッド自動車を買う場合には奨励金を出している。

 また、Googleは社用車をプラグインハイブリッド車に転換するプログラムを開始しており、また企業最大の太陽発電設備を持っている。同社はPCのエネルギー効率を向上させる取り組みの先駆者であり、社員食堂では放し飼いで育てられた牛の牛肉や、放し飼いの鶏が産んだ卵を使っている。

 11月最終週に、同社はクリーンエネルギー技術を開発している企業を対象に数億ドル規模の投資を行うと発表した。太陽熱発電、風力発電、地熱発電システムなどの技術に直接投資する計画だ。そのゴールは、再生可能エネルギーを石炭よりも安価なものにし、地球の将来を脅かす温室効果ガスの排出を削減する方法を見つけることだ。

 CNET News.comはフィランソロピー活動を行うGoogle.orgのエグゼクティブディレクターであるLarry Brilliant氏にインタビューし、Googleの企業市民活動とその哲学を聞いた。Brilliant氏は社会人としてのキャリアの大半を健康問題や公共政策の問題への取り組みに費やしてきた。専門訓練を受けた公衆衛生医師として、国連と連携してインドの天然痘の根絶に取り組み、視覚障害の治療を支援する非営利団体を設立し、自然災害の被害者を助けるボランティア活動にも参加している。

 Google.orgにおいては、Brilliant氏は最も成功しているテクノロジー企業の1つであるGoogleの後援を受け、他の裕福な企業に製品の販売や利益を以上のものを見ていくように影響を与えるチャンスを得ている。

―GoogleとGoogle.orgにとって、そして一般のインターネット企業にとって、これを行うことはどのような意義があるのですか。

 そうですね、最も重要なことは、これが世界のためになるということではないでしょうか。わたしはちょうど、「Human Face of Climate Change」というレポートを発表したばかりの国連事務次官とCommonwealth Clubで話をしたところです。

 それは非常に面白いものでした。われわれは先進国で、気候変動の話をするときには未来形で語るという贅沢をしており、「これは子どもや孫には悪いことだ」などと言っています。しかし、われわれがインドのアンドラプラデシ州の農場主やタンザニアの農民だったら未来形は使えません。なぜなら、もう土地が乾燥してしまっているからです。同じ作付面積から以前ほどの収穫をあげることはできないのです。

 インド北部では、農家が土地が塩水から受ける影響に打ち勝てず、何千人もの人が自殺しています。これは世界中で現に起こっていることです。われわれはこの問題を厳粛にとらえ、その緊急性に応じて速やかに対応しなければなりません。単なる流行やメディアイベントだと考えてはいけません。これは本当に起こっていることなのです。

 Googleは一企業に過ぎません。この問題と戦おうとしている人は数多くいます。これはわれわれの世代の課題ですが、われわれが持てるものすべてを投入すれば、他の人たちも同じようにしてくれるのではないかと望んでいます。また、われわれには資金があり、すでに非営利事業を行うために設立されたGoogle.orgを持っており、多くの電力を購入する企業ですから、よい立場にあります。

 われわれは新しい技術のプロトタイプを作り、それをテストすることができます。われわれには何千人ものエンジニアがおり、この問題に熱心な2人の創業者がいます。わたしがぜひ注目して欲しいと思っているテーマは、再生可能エネルギー事業に参入することで、大きな利益を上げられるということです。

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