Motoloraは米国時間11月30日、最高経営責任者(CEO)を務めるEd Zander氏が、2007年末をもって退任すると発表した。
後任には、社長兼最高執行責任者(COO)のGreg Brown氏が就任する見通し。同氏は7月、同社の役員にも任命されている。
Zander氏は2007年、Motoloraの建て直しに尽力し、大富豪の投資家Carl Icahn氏との委任状争奪戦において同社の防衛に成功するなどした。取締役会長職については、2008年の任期満了まで続投する。
Motoloraは世界第3位の携帯電話メーカー。2006年末の時点では、RAZRシリーズの好調な売れ行きに支えられ首位の座にあったが、同シリーズが市場に行き渡り、価格が低下していく中、魅力ある後続品の投入に失敗。その結果、競合他社にシェアを奪われ、2位の座もSamsungに明け渡した。
Motoloraでは、新CEOへの戦略アドバイザーとしてのZander氏との雇用契約について、2009年1月5日まで継続するとしている。その場合、同氏はMotoloraの役員としての資格を失うことになる。Zander氏は、Sun Microsystems会長だった2004年前半、Motolora創業者の孫であるChristopher Galvin氏の後任として同社に迎え入れられた。
Zander氏は、「Gregのような、力量、先見性、そして、経験のある人物をリーダーに選ぶことができ、大変幸運に思う」と声明の中で述べた。「Gregはこれまで私のかけがえのないパートナーだった。私は彼が新しいCEOに最もふさわしい人物であり、Motoloraがこれから迎える長期にわたる変革の時期を牽引していってくれるものと確信している。2008年で私が技術業界に入って40年になる。私は今が人生の次の段階進むべき時だと判断した、これからは家族とより多くの時間を過ごしたい」
この1年、Motoloraの売り上げは、熾烈さを増す競争の中で下降線をたどっている。一方、最大のライバルである首位のNokiaは、売り上げを伸ばしている。
Motoloraは2007年に入って、当時の最高財務責任者(CFO)の退任後、臨時で後任に就任した社外取締役であり前Dell最高財務責任者(CFO)のThomas Meredith氏を中心に経営改革に取り組んできた。
3月、これまで4つの部門を統括してきたBrown氏が社長兼COOに就任。2003年にMotoloraに入社した同氏は、Symbol Technologiesの39億ドルでの買収において主導的な役割を果たした。この取引は、同社の歴史の中で2番目の取引規模だった。
7月には、MotoloraはBrown氏を取締役会の役員に選任するという異例の人事を断行した。CEOとCFOを兼務する同氏は、引き続き取締役会にもとどまる見通し。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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