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【開発者インタビュー】ソニー/XEL-1--有機ELテレビがテレビの世界を変えていく - (page 3)

インタビュー・文:鈴木桂水2007年11月30日 19時21分
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--発色が自然なのもトップエミッション方式によるものなのでしょうか?

白石 発色については、マクロキャビティに加えカラーフィルタを使っているからです。トップエミッション方式に加え、マクロキャビティ、カラーフィルタの組み合わせを「スーパートップエミッション方式」と呼んでいます。ただXEL-1はトップエミッション方式にカラーフィルタを加えて色の純度を上げる「スーパートップエミッション方式」を採用しています。

 この方式はマイクロキャビティ(微小共振器)構造とカラーフィルタを使うことで、色を選別して多重反射させ色純度をアップしています。ですから深い色表現も可能です。

 自発光方式なので、暗い部分は電流を流さないことで発光を止め、完全に黒の状態に出来ます、また、カラーフィルタによりパネルの外光反射を低減しできますので、コントラストを飛躍的に高めることに成功しました。

マイクロキャビティ構造 マイクロキャビティ構造 マイクロキャビティ構造とは光の三原色であるRGB(赤・緑・青)各色の光の波長にあわせて電極の高さで、有機層の膜厚を調整することで、各色がもっとも強く光るようにしている。さらに発生した光は、半透明のカソード幕と反射幕でもあるアノード電極の間で反射を繰り返し、正しい波長の色のみ半透明幕を通過して発光する。この半透明幕と反射幕による色の精製と輝度の増強により、色に深みと輝きが加わり、美しい映像表現を可能にした

お客様に未来を想像してもらえる商品


--XEL-1は11型で20万円という製品ですが、購買のターゲットは?

酒井 このサイズですから卓上での使用を想定しています。エグゼクティブのデスクサイドテレビとして、またモノにこだわる方に選んでいただける商品です。

 製品コンセプトは、有機ELパネルが持つ“薄くて軽い”という特性を最大限に引き出すのが目的でした。有機ELパネルを片側から支えるデザインを採用して、浮遊感を演出しています。

 画面サイズについてはより大きなものをという声はありますが、まずは薄くて軽いという有機ELならではメリットを最大限に感じていただくために11型としました。

白石 チューナー部分にも注目していただきたいと思います。この中にすべてのデジタル放送に対応したチューナーやオーディオ、ビデオの信号処理回路、スピーカなどがぎっしり収まっています。

 市場には大画面高画質の製品は多いのですが、デスクサイドで使える、コンパクトで高画質な製品はありません。そこでXEL-1ではコンパクトながらも高品位な映像を楽しめる製品の実現を目指しました。

--薄い有機ELパネルの特性を前面に押出すために、チューナー部とモニタ部を分けたセパレート構造は考えませんでしたか?

酒井 もちろんあらゆる可能性を考えましたが、1号機としてはこれが一つの答えだと思っています。東京・銀座のソニービルで先行展示も行いましたが、XEL-1に対してお客から色々な提案をいただいて驚いています。

 液晶テレビではそういったアクションはあまり起こらないので、これこそ有機ELの可能性の世界だと感じています。お客様に未来を想像していただける商品がXEL-1なのではないかと……。

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