グーグルは10月30日、プレス向けの発表会を開催し、地理関係サービスに関する同社の取り組みと新サービスを発表した。
グーグルプロダクトマネージャーの河合敬一氏はまずGoogleのミッションである「世界中の情報を整理して、世界中の人がアクセスできて、使えるようにすること」という言葉を紹介した上で、「地理関係プロダクトのチームではこれに『地理的に』という言葉をつけている」と説明した。
そのために同チームが行っていることとして、最高のベースマップを用意すること、またユーザーがコンテンツを作れるようにツールを提供することで、ユーザー自身がコンテンツを作り、共有できるようにしていくことを目標に挙げた。河合氏は「今日お話ししたいのは1つだけ。ユーザーが主役ということ」と語り、ユーザーがコンテンツを作成できる環境を用意することでさらなるサービスの活性化を目指す姿勢を見せた。
まず、地理関連で代表的なサービスであるオンライン地図サービス「Googleマップ」では、航空写真や衛星写真を日々アップデートしていると説明した。現在では世界150カ国のデータを提供し、中でも道路の1つ1つが認識できる高精細なデータで地球上の陸地の30%、人口では50%ほどの地域をカバーしているという。
4月からはGoogleマップ上で各種の情報を共有できるサービス「マイマップ」を提供しているが、すでに全世界で400万のマップが作成されているという。レストランやショップに関するマップが作成されているだけでなく、米サンディエゴで発生している山火事について、地元のラジオ局が情報を公開するためにも利用している。日本でも、7月に発生した新潟中越沖地震の際には震源地や避難場所などの情報を共有するためにマイマップを利用するユーザーがいたという。
そして、同日よりGoogleマップに「プロフィール機能」を提供開始したことを発表した。この機能ではユーザーが自身のプロフィールやマイマップに投稿したレビュー、作成したマイマップの一覧を表示できるようになる。
また、地球儀同様に3Dで航空写真や衛星写真を閲覧できる「Google Earth」については、8月22日には宇宙の表示が可能な「Google Sky」を提供開始している。この機能についても日々アップデートを重ねており、10月半ばにはサービス開始当初は対応していなかったコンテンツの日本語表示や日本語による検索にも対応したという。米国時間10月11日からは地理情報を登録したYouTube動画の再生も可能になった。
そして同日、英語版ではすでに提供中の3Dオブジェクト生成ツール「Google SketchUp 6」の日本語版も公開した。このソフトで作成した3DオブジェクトはGoogle Earth上に表示できるほか、Googleが提供するギャラリーに登録することでユーザー間での共有も可能となる。
米国時間10月30日には画像管理・共有サービス「Picasa ウェブ アルバム」に「Map Your Photo」機能を追加する予定だ。GPS機能の付いた携帯電話などで撮影時に位置情報を付加すると、Googleマップ上の撮影位置に画像をはりつけることができる。位置情報が付加されていない画像についても、手動で地図上にはりつけ可能になるという。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」