Magid:まず一番の競合はNetRatingsです。いま、米国の売り上げでみると、60%をComScoreが獲得していて、40%がNetRatings。これは米国の数字です。NetRatingsは2000年に初めて米国からインターナショナルに進出しました。ご存知のように2000年から2002年にかけてインターネットバブルがはじけて、大変な時期でした。そのときComScoreは創設したばかりの会社で、まずは米国の国内でビジネスを育てることに注力しました。そのためインターナショナルでは少し遅れていて、NetRatingsはワールドワイドで売り上げシェア55%、ComScoreが45%くらい。ここ1、2年で50:50くらいに追い上げる予定ではありますね。
Magid:まず世界戦略を考えていく上で、アジアパシフィックの地域はこれから2年でグローバルのインターネットユーザーの40%を占めると確信しています。いずれにせよアジアパシフィックの巨大なマーケットの日本、そして日本を越えるかもしれない中国、この2つの国でナンバーワンのサービスを提供していくのがミッションです。たとえば中国ではいま6000万台のPCと3億台の携帯電話が使われています。そこでMobileWeb Metrixをいち早く提供していくのが非常に重要となるでしょう。
佐藤:アジアパシフィックでサービスを提供していきたいという話はずっとしていたのですが、リサーチ会社なのでその国の言葉や文化も違いますし、そんなに急いでというよりもまずは米国とヨーロッパのビジネスを育ててからという姿勢でした。Magidがリサーチ分野のPh.Dということもあり、会社全体もそんなに派手ではないので。
ただ、米国のYahoo!やGoogle、Microsoftとか、そういう大きい顧客でインターネットでグローバル展開しているところは、基本的に全世界のインターネットユーザーの動向を見ているわけです。そういった企業は日本にも支社があるため、一度アジアパシフィックのマーケットを見ようということで日本市場を調査したところ、ComScoreは早く日本でやったほうがいいよというご意見をいただきました。
この業界は日本ではネットレイティングスとビデオリサーチインタラクティブがあるわけですが、リサーチは考え方がいくつもあって100点満点というものはないです。いろいろな方向から異なったメソドロジー、ディフィニションを見ていくというのも一つの手なので、米国でもNetRatingsとComScoreと両方のサービスを利用しているケースが多いです。そのため、ComScoreが出てきたら日本でもクライアントは興味を示してくれると思います。
日本では現在、約1万パネルを保有しております。全世界では200万人、171カ国にパネルを持っています。
佐藤:今年は置きませんが、来年以降はアナリストを置きます。ただ、今年はデータクオリティをきちんと整えていくのと、日本でのパネルマネジメントに関して米国のチームとのやり取りができる人、データクオリティができる人、そしてプロダクトマネジメントが重要になります。さきほど言いましたVideo MetrixやqSearchなどを提供していきますので、米国のプロダクトチームといろいろなやり取りを行う重要な役割です。
まず今年はメインのグローバルアカウントでもあるお客様はもちろんのこと、日本でトップ30を占める大手企業、そういうところはトライアルでサービスを利用していただいて、今年は200社、300社取るというわけにはいかないけれども、きちんと来年以降につなげていけるようなクライアントをいくつか獲得していきます。
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