iWeb '08が進化したもう1つのポイントは、Web ウィジェットを配置することができる点である。Web ウィジェットとは、自分のページに、他のウェブサービスなどからHTMLやJavaScriptによって提供されるコンテンツのことだ。iWeb '08には、Google AdSenseとGoogle Mapsのダイアログが標準で備わっていて、メニューから選んで簡単にページ内に貼り付けることが可能だ。
挿入のメニューから「Google AdSenseの広告...」を選ぶと、iWebが自分が持っているGoogle AdSenseのアカウントの広告を貼り付けることを認証する作業に入る。これが完了すると、ページ内にAdSenseの広告枠を配置できるようになる。広告枠のサイズ、色などをダイアログボックスで設定できる。ページ内の配置は自由に動かすことができる。
またGoogle Mapsについても同様に専用のダイアログボックスが出てくる。地名を入力して地図を検索したり、拡大・縮小のコントロールの表示、非表示を選ぶことが可能だ。領域には、iWeb上でもリアルタイムに地図が表示され、デフォルトの状態を拡大縮小や地図、衛星写真などから選ぶことができる。すでにGoogle Maps自身がブログなどに地図を簡単に貼り付けられるコードを提供し始めているが、iWebではサイズなどをグラフィカルに設定できる点でわかりやすい。
Appleは写真や動画の共有機能として.Macウェブギャラリーを有しているため、Flickrの写真やYouTubeのビデオを読み込むメニューは存在しないが、挿入のメニューから「HTMLスニペット」を選択し、ページに挿入するためのタグをウェブサービスからコピー&ペーストすることで、外部のサービスに保存されている写真やビデオを簡単に貼り付けられる。試しに僕が提供しているFlashベースのブログパーツをHTMLスニペットで挿入してみたが、これもうまくいった。
便利なのは、写真やビデオやブログパーツにしても、HTMLコードを入力すると、枠の中にすぐに反映されて、実際に読み込まれるコンテンツが表示される点。既存のページの上で配置や大きさなどを確認しながらデザインできる点は、何気ないが可能だったソフトウェアがあっただろうか。
自分が作ったコンテンツがウェブ上に散在しているWeb 2.0時代にも対応する進化を、iWebは遂げているのである。
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