サンフランシスコ発--Appleが米国時間9月5日午前10時より、モスコーンセンターで「スペシャルイベント」を行っている。イベントには最高経営責任者(CEO)Steve Jobs氏も登場。ここでは、その講演状況を時間軸に沿ってお届けする。
モスコーンセンターの会場にて。会場内の誰もがAppleの最新の発表を待っている。会場ではGreen Dayの楽曲がかかっている。
最高経営責任者(CEO)のSteve Jobs氏が登場。「今日は音楽について、お話ししたい」とJobs氏が話し始める。
まずiTunesの話題に。これまでに600万コピーのiTunesが利用され、iTunesで販売された楽曲数は30億曲にものぼる。世界中のiTunes Storeで扱う楽曲数は600万曲に。そして、Appleは現在、米国で第3位の音楽小売業者であることが説明される。
米国時間9月5日の夜にも、iTunesの新版がリリースされることが明らかに。かねてからの噂にもあったとおり、新版ではリングトーン(着信音)がサポートされるという。サポート対象はiPhoneのみ。リングトーンを手に入れるには楽曲代の99セントに加え、あらたに99セントかかる。
さて、次はiPodについて話そうと、Jobs氏。
Appleでは2007年の年末商戦に向けて準備を始めたいと考えていると、同氏は説明を始める。年末商戦の頃には、iPodのすべてカテゴリを刷新したいとの意向が示される。iPod Shuffleは、新色の追加というマイナーアップデートが行われる。カラーバリエーションが新しくなり、PRODUCT REDが追加された。これまでの価格で本日より発売される。
次はiPod Nanoである。Jobs氏は、ユーザーがiPod Nanoでビデオを見たがっており、ディスプレイを明るくする必要があると述べる。現行版と同じくらい薄いものの、縦の長さが従来より短くて、ずんぐりした印象のiPod Nanoが披露される。画面は従来サイズより大きい。Shuffleと同じカラーバリエーションが用意される。
新型iPod Nanoの画面サイズは2インチ。iPod Videoのものよりは小さい。解像度は320x240。
iPod NanoにはSudoku、Vortexなどのゲームが搭載される。Jobs氏が端末を使ったデモを始める。CDジャケットなどのカバーアートワークを表示しながらお目当ての音楽を探せるCover FlowもiPod Nanoに追加された。
さて次はiPod。「これがiPodの原型である」ことからiPod Classicと呼ぶことができると、Job氏。新型iPodはNanoと同じフルメタルデザインが採用され、より薄型になっている。新型のモデルは80Gバイトからとなっており、バッテリ寿命はオーディオ再生で30時間、ビデオ再生で5時間となっている。
これよりももう少し厚みのあるiPod Classicも用意したとJobs氏。とは言え、第5世代のiPodよりも薄型だ。ストレージ容量は160Gバイトで4万曲を保存できるという。バッテリ寿命も伸び、オーディオ再生が40時間可能。80Gバイト版iPodはこれまで349ドルだったが、これが249ドルに値下げされる。160Gバイト版は、従来のiPodのハイエンド版と同じ349ドルで販売される。今週末より発売。
そして電話機能のないiPhone「iPod Touch」が披露される。同じサイズのスクリーンを搭載するiPhoneそっくりの端末が披露される。とは言っても、こちらの方がiPhoneより薄型である。
iPod TouchはiPhoneと同じマルチタッチインターフェースを搭載し、同じようなホームスクリーンが採用されている。音楽やビデオのインターフェースはiPhoneそのもの。
iPod TouchはWi-Fi機能も装備する。サポートされるのは802.11b/g。
Safariもインストールされていて、iPhoneと同じように画面の中をズームイン、ズームアウトしたり、ランドスケープモードを表示したりできる。GoogleやYahooの検索がビルトインされている。
8Gバイトと16Gバイトの2つのモデルが用意される。8Gバイト版は299ドル、16Gバイト版は399ドル。両モデルとも、9月中に発売される。
「そしてもう1つ("But, there's one more thing.")」とJobs氏。
iPod Touchのスクリーンの下の方にボタンが。このボタンはiTunesの楽曲をワイヤレス環境で購入できる「iTunes Wi-Fi Music Store」への入り口だ。
ボタンを押すとiPod Touch用のiTunes Storeアプリケーションが立ち上がる。無線LANを通じて楽曲を購入することができ、次にシンクロしたときにはPC(またはMac)に転送される。価格は通常のiTunes Music Storeと同じ。ただし、TV番組や映画にアクセスすることはできない。
JobsはiPod Touchでの楽曲のプレビュー方法をデモして見せた。ここで再生されたのはJohn Lennonの"Imagine"、Bob Dylanの"Like a Rolling Stone"、もう一曲は"Bubbly"と言われたが、筆者の世代にはわからない音楽だ・・・筆者がみたところ、楽曲はまとめて買うことはできず、個別に買うことになるようだった。このWi-Fi storeはグローバルで利用でき、iPhoneからも利用可能だ。
iPhoneからは9月後半にソフトウェアアップデートを通じて利用できるようになる。これがアップルがiPhoneのソフトウェアアップデートを通じて提供する最初の機能となることになる。
「そして次の発表はStarbucksとの提携だ」とJobs氏。iPodでコーヒーを沸かすとでも?
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