AppleとNBC Universalとの間の不和は、8月31日にAppleが9月からの新シーズンにNBCの番組を配信しないと発表したことでさらにエスカレートした。
この動きがあったのは、New York Timesが、NBC Universalは自社のテレビ番組をiTunesで配信する契約を更新しないと報じた翌日のことである。
Apple側は、同社が「NBCのテレビ番組1話あたり2倍の仕入れ価格を支払うことを拒否した」後で価格論争が起こったとプレスリリースで主張している。
Appleによると、今回の値上げ要求によってNBCの番組1話あたりのiTunesでの販売価格を1.99ドルから4.99ドルに値上げしなければならなかったという。Appleによる今回の動きは、契約が12月に切れたときにNBCが撤退する可能性があるので、それを前もって回避するための試みである。
「NBCがシーズン途中で番組提供を中止することになると思われるため、Appleは9月からの新シーズンにNBCのテレビ番組を配信しない決定をした」とAppleは声明で発表している。
NBCは、価格をめぐってiTunesとの長期契約を拒否した2社目のコンテンツ提供業者になる。今年、Universal MusicはApple側に長期契約を更新しないことにし、代わりに短期契約を結びたい意向を通知している。
Forrester ResearchのアナリストであるJames McQuivey氏の目には、この不和は小さな論争に思われた。同氏は、NBCの撤退問題は間もなく収束するだろうと当日は考えていたと語っている。しかし、Apple側の対応がすべてを変えてしまったという。
「すべては円満に解決するだろうし、それほど大きな問題にはならないと思っていた。しかし、Appleが責任の多くをNBCに転嫁しようとしているのは明らかであり、これによって事態は決定的になってしまったように思える。同社が、Apple TVやiPodなどのビデオ再生機器の価値を高めるためにNBCやその他のコンテンツ制作会社に完全に依存していることを考えると、この対応は解せない」と、McQuivey氏は述べている。
「高いダウンロード率を誇っていたコンテンツが利用できなくなったら、何の価値があるのだろうか」
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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