先が見えないAMDの今後の生産戦略

文:Tom Krazit(CNET News.com) 翻訳校正:吉武稔夫、福岡洋一2007年07月27日 20時55分

 米国時間7月26日に行われた会見でも、Advanced Micro Devices(AMD)が掲げる省資産型生産戦略の詳細は明らかにならなかった。

 AMD が大きな赤字を計上したのを受けて、同社の今年度における生産計画に関してはさまざまな憶測が流れていた。2007年度第1四半期(1-3月期)の決算に関する電話会見で、最高経営責任者(CEO)のHector Ruiz氏が戦略転換の可能性を口にしてからは、憶測の量も増えた。

 しかし、AMDは今後の生産能力について、7月19日の2007年度第2四半期(4-6月期)決算に関する電話会見でも、7月26日の技術アナリスト向け会見でも、何の計画も明らかにしなかった。AMDで生産の責任者を務めているシニアバイスプレジデントのDoug Grose氏は、「省資産型」といっても、自前の半導体製造工場を廃止して無工場型モデルに移行してTaiwan Semiconductor Manufacturing(TSMC)、United Microelectronics(UMC)、Chartered Semiconductor Manufacturingのような半導体製造専門企業にプロセッサおよびチップセットの生産を委託するわけではない、と繰り返し述べた。それでもGrose氏は、「省資産型戦略について、多くの人が詳細をもっと知りたがっていたことは分かっている」としながらも、AMDが外部委託によって生産する半導体の割合を増やそうとしているのかどうかについて、何の見通しも示さなかった。

 問題は単純で、最新の半導体生産工場を建設するには巨額の費用がかかるということだ。今年度の赤字決算のせいで、AMDは目標をある程度縮小しようとしている。たとえば、ドイツにある古い工場を新しい半導体生産施設に切り替えるのを先送りしようとしており、ニューヨーク州北部に最新の工場を建設する計画も、承認するかどうかの決定を2009年まで延ばした。

 一方で、省資産型戦略をすでに実践している面もある。現在、AMDはCharteredとプロセッサの製造に関して契約を交わしており、グラフィックチップの一部はTSMCとUMCに製造させている。また、より強力な半導体を生産するために、IBMと提携して最先端の研究開発にかかる費用を分かち合っている。

 しかし金融アナリストたちは、AMDがコスト構造を縮小するために、特に生産面でこれら提携企業との協力を今後とも推進していくのかどうか疑念を抱いている。ところがGrose氏を始めとする同社幹部は「企業間競争に関わる理由」を口実にして、いまだ手の内を明かしていない。

 AMDが予定している生産技術の移行については、Grose氏も少し語ってくれた。同社は2008年半ばに45ナノメートルプロセスによる半導体生産を開始しようと、順調に計画を進めている。しかしGrose氏によれば、2007年に入ってIBMが華々しく公開したメタルゲート技術を、AMDは第1世代の45ナノメートルチップには採用せず、第2世代の45ナノメートルチップか、あるいは第1世代の35ナノメートルチップまで待つ意向のようだ。

 同氏は、新しいアーキテクチャによる「Fusion」プロセッサの製造に伴う困難についても軽く触れた。FusionはCPUとGPUを統合した製品だが、現在のところCPUとGPUにはそれぞれ異なる製造技術が用いられている。AMDは2009年中に、生産に関して提携を結んでいる各企業と協力して、2つの製造技術をどのように融合させるか解決策を見出さなければならない。これは「非常に興味をそそられる」と、Grose氏は述べた。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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