SAPのカガーマンCEO、オラクルからの情報窃盗事件を語る

文:Dawn Kawamoto(CNET News.com) 翻訳校正:編集部 2007年07月11日 08時00分

 Henning Kagermann氏の上半期は難題続きだった。

 Kagermann氏が最高経営責任者(CEO)を務める企業ソフトウェアアプリケーションの大手企業SAPは2007年前半、Kagermann氏がCEOをもう1期務めるかどうかで話題になった。その後、将来のCEOと目されていたShai Agassi氏が辞任するという驚くべき発表が行われた。

 Kagermann氏とSAPはそれ以来新しい経営体制を構築し、Kagermann氏の任期は延長されたが、今度は別の問題が浮かび上がってきた。

 Oracleが2007年3月、SAPとSAPの子会社でサードパーティサポートと保守を提供するTomorrowNowに対し、Oracleの占有ソフトウェアの違法ダウンロードをすることで利益を得ていたと主張して訴訟を起こしたのだ。

 SAPは7月2日の遅い時間に、TomorrowNowがOracleのソフトウェアの「不適切な」ダウンロードを行った事実があると認めた。

 Kagermann氏は7月2日の週、TomorrowNowとOracleの問題と将来が明るいものになるかどうかについて、CNET News.comのインタビューに答えた。

――もし1万フィートの高さから見下ろしたとしたら、この「不適切な」ダウンロードの問題はSAPの信用に対してどの程度の影響でしょうか。

 TomorrowNowとわれわれの全体の事業の規模から見れば、これは珍しいことではないと思います。われわれは高い基準を持っていますので、すぐに対処し、適切に行動します。

 SAPの歴史の中では、これはそれほど例外的なことではないと思います。好ましくないことは明らかであり、残念に思っていますが、乗り越えていきます。

――SAPがOracleの申し立てに対する対処を行った後で、Oracleの訴訟で引き合いに出されたもの以外にも「不適切なダウンロード」の問題があるかどうか見ていく予定はありますか。例えば、TomorrowNowが2003年と2004年に、2005年1月の初めにOracleに買収される前のPeopleSoftに対して行ったダウンロードの問題などですが。

 われわれは、TomorrowNowがSAPの子会社になった時期(2005年1月中旬)以降のダウンロードの問題について調査するつもりです。それがわれわれの責任であり、それ以上をやる予定はありません。

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