エンタープライズソフトウェア企業のSAPは、今週からドイツで開催されている「CeBIT」見本市で、中小企業向けに強化した製品ラインを積極的にアピールしている。
これまでHewlett-Packard(HP)やMicrosoft、Cisco Systemsといった大手企業向けに製品を販売してきたSAPにとって、中小企業は新しい顧客層である。同社はここ数年、成長の見込める分野として小規模企業市場に注目し、彼らのニーズを満たせるようアプリケーションに改良を加えてきた。
SAPは現地時間3月15日、ドイツのハノーバーで開催のCeBITにおいて、中小企業向けのサービス指向アーキテクチャ(SOA)プラットフォーム「SAP All-in-One」に80以上の新機能を追加したことを明らかにし、同社の取り組みの成功を誇示した。
15日には、中小企業クライアントを対象にした、「SAP Business One」の機能強化も発表されている。これらの追加機能は、年に数回ダウンロード提供されることになっており、同ソフトウェアがメジャーアップデートされるまでの間、顧客に新しい機能を配布する手段として活用される。
SAPによれば、こうした段階的な機能強化は、セキュリティおよびコンプライアンスアップデート、ベストプラクティスツール、その他の新機能などに関するものになるという。機能パッケージの第1弾は2007年第2四半期中にダウンロード可能になり、財務関連機能をはじめとする新機能が含まれる予定だ。
SAPは中小企業を惹きつけるために、顧客の求めに応じて高い柔軟性を提供する戦略を採っている。例えば2006年には、Business Oneのオンデマンド機能を強化する目的で、Praxis Software Solutionsを買収した。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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