Microsoftが、インドでの低価格PC実現に向けた取り組みを発表した。今回はプロセッサメーカーのAdvanced Micro Devices(AMD)と提携して、児童へのPC普及拡大に取り組む。
Microsoftと提携企業らは、バンガロールとプネのコンピュータ小売店、書店、その他の商店でのIQ PC販売を2007年7月上旬に開始し、11月までにインド全国で販売する計画である。Microsoftは2万1000インドルピー(513ドル)での販売開始を予定しているが、将来的には値下げをしたい意向である。
IQ PCは幼稚園から12年生までの児童を対象としており、AMDがハードウェアを開発しZenith Computersが組み立てる。Microsoftの「Windows Vista Basic」や「Works and Student 2007」のほか、試験勉強ソフト、宿題補助ソフト、英語学習ソフトなど、サードパーティのソフトウェアも搭載する。Microsoftはオンラインシステム「MSN IQ Education Channel」のテストバージョンも発表している。
MicrosoftのシニアバイスプレジデントOrlando Ayala氏は、Microsoft Indiaのトップとともに今回の取り組みを開始したインドから「この国は、一定水準の教育を施すという意味において深刻な問題に直面している。これは、子どもたちに正当な機会を与えるうえでクリティカルな問題だ。技術は適切に用いれば、この問題を克服できる大きな可能性を秘めている」とブログに書いた。
Microsoftは4月、PCによる恩恵を享受していない次の50億人の人たちに2015年までにリーチするという目標を設定したが、会長Bill Gates氏は目標達成がかなり早まるかもしれないという期待を表明していた。Microsoftはこのとき、WindowsとOfficeのセットを3ドルで販売する計画を発表したが、政府が費用の半分以上を負担した個人所有のPCのみを対象としていた。
新興市場で新品PCに搭載して販売する「Windows XP Starter Edition」など、インドでは低価格PC実現に向けた取り組みがすでにあり、今回これにIQ PCが加わることになる。Microsoftは2007年1月、Windows Vista Starter Editionも発表している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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