Appleはこのたび、社内データベースに保存されたコンタクト情報にアクセスするアプリケーションをサンプルとして開発した。iPhoneソフトウェアを担当するバイスプレジデントのScott Forstall氏が、基調講演の壇上から、このデモを公開した。同氏は、コンタクト情報にある電話番号をクリックすると、相手先に自動的に電話がかかる様子を披露した。
これにより、アプリケーション開発者がiPhoneにアクセスする道は開けたが、iPhone用のネイティブアプリケーションを開発可能にするソフトウェア開発キットが用意されたわけではない。
Jobs氏は、基調講演の大半の時間をLeopardの説明に費やした。Leopardは当初WWDC前後に発売される予定だったが、iPhoneの出荷スケジュールを守るため、10月に延期された。同氏は、ここ1年間に公開された「Time Machine」「Cover Flow」「Boot Camp」をはじめ、Leopardに追加される10の機能を披露した。
Piper JaffrayのアナリストGene Munster氏は、Jobs氏の基調講演後に配布された調査レポートのなかで、「本日重点的に説明されたLeopardの機能は、Macの差別化を進め、マーケットシェア拡大に役立つはずだ」と述べている。
Leopardの開発者は今後、Mac専用に64ビットアプリケーションを開発できるようになる。彼らはこれまで、Mac OS Xの基盤であるUNIXコードベースでしか64ビットアプリケーションを開発できなかった。だが、Cocoaフレームワークにも64ビットサポートが拡大されたため、ネイティブの64ビットMac OSアプリケーションを開発することも可能になると、Jobs氏は語っている。
Mac OS X製品マーケティング担当シニアディレクターのBrian Croll氏によると、既存の32ビットMac OS Xアプリケーション用のドライバは64ビットアプリケーションに対応し、またその逆も然りであるという。もっとも、Leopardは32ビットと64ビットの両方のアプリケーションを実行できるが、Tigerで64ビットアプリケーションを動かすことはできないと、同氏は述べる。
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