Croll氏によると、Appleでは、グラフィックス制作者、マルチメディア開発者などが64ビットアプリケーションをすぐに活用できると考えているという。64ビットアプリケーション最大の利点は大容量メモリ空間への対応だ。32ビットアプリケーションでは最大4Gバイトまでしかメモリにアクセスできない。現時点では4Gバイト以上のメモリを搭載したPCを購入する人は多くないが、メモリの値段が下がり続け、新しいアプリケーションも次々に開発されているため、将来的には状況が変わるものと思われる。
AppleはLeopardにおいて、デスクトップの管理や整理を容易にすることを重視している。それを助ける新機能の1つが「Stacks」と呼ばれるものだ。
Stacksを使うと、Dock(デフォルトではデスクトップ画面の下に一列に並ぶアプリケーションアイコン)にあるフォルダのファイルの中身を瞬時に広げて個々の中身を簡単に見ることができ、多数のアプリケーションウィンドウを開かなくても簡単に目的のファイルを探せると、Jobs氏は言う。またJobs氏によると、「アプリケーション」フォルダをDockにドラッグすれば、アプリケーションランチャーとしても利用できるという。
Jobs氏はさらに、新バージョンのFinderも公開した。FinderにはCover Flowが加わり、MacユーザーがiTunesで楽曲や映画をスクロール表示させるときと同じインターフェースを使って、コンピュータ上のファイルを閲覧できるようになる。
またFinder機能を利用して、LAN上のほかのコンピュータ(WindowsとMacの両方)の検索も可能になるほか、.Macのユーザーは離れたところにあるMac上のファイルをインターネット上で閲覧し、アクセスすることもできるという。
Jobs氏は基調講演の冒頭、ゲームの話題に時間を割いた。Electronic Arts(EA)の共同創業者兼最高技術責任者(CTO)であるBing Gordon氏は、人気の高い4つのタイトル(「Command and Conquer 3」「Battlefield 2142」「Need for Speed Carbon」「Harry Potter and the Order of the Phoenix」)について、Mac版を7月に発売すると発表した。
また同氏は、EAが「Madden NFL 08」と「Tiger Woods Golf 08」のMac版とPC版を同時リリースすることを明らかにした。Macファンはこれまで、人気タイトルがWindows版から移植されるのに時間がかかる点に不満を訴えてきた。
Appleの株価は4.30ドル(3.45%)安の120.19ドルで11日の取引を終えた。投資家は、Jobs氏のプレゼンテーションにもっと多くのことを期待していたようだ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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