Cisco Systemsは再びMTVと共同で、ブロードバンドやモバイルコンテンツでヒット作品を生み出すかもしれない大学生の起業家に資金を提供することを予定している。
Ciscoは、MTV系列の大学生向け24時間放送ネットワークであるmtvUと2年目となる「Digital Incubator」プログラムで協力する。Digital Incubatorは1年に1度開催されるコンテストで、ブロードバンドおよびワイヤレスユーザー向けコンテンツの開発を支援することを目的として、大学生および大学院生のグループを選抜し、賞金が授与される。
Ciscoは米国時間5月14日、優秀なグループ5組を選抜し、3万ドルの賞金を与えると発表した。2007年度の優秀グループの作品には、ソーシャルネットワーキング、携帯電話ベースのゲーム、オンライン対話、バイラルビデオの要素が組み合わされている。受賞プログラムは、2007年9月からの大学年度向けのプログラムの一環としてmtvUで公開される予定である。
Ciscoは、インターネットの利用を可能とするインフラストラクチャ機器を提供する企業として最もよく知られている。同社はすでに1年以上もの間、製品ポートフォリオを拡大する戦略を繰り広げている。同社は、ビデオ、ホームネットワーキング、さらには家庭用電化製品にいたるまで、より消費者重視の新しい市場の開拓を積極的に進めている。
2006年後半には同社は、デジタルメディアコンテンツ所有者向けの製品を開発および販売するMedia Solutionsビジネス部門を設立した。同部門を率いるDan Scheinman氏は、Ciscoの次なる目標は、映画、テレビ番組、音楽など、消費者の家庭に届くマルチメディアコンテンツを制作する企業とより密接に協力することであると述べている。
Digital Incubatorプログラムは、Ciscoが今後開発されるアプリケーションの種類を理解し、さらにはそれらに影響を与えるための1つの方法であるといえる。
Scheinman氏は、「ユーザーの要求が高まり、大規模な技術的混乱が引き起こされることになるだろう」と述べた。「われわれは、次世代のエンターテインメントはどのようなものになるかを理解しようとしている」(Scheinman氏)
2006年度に受賞した10組のグループからはまだヒット作品は出ていないが、Scheinman氏によるとそのうちの7組はまだプロジェクトの開発を続けているという。MTVは、2006年度受賞グループの少なくとも1組のソフトウェアをライセンスすることを決定している。
Ciscoは、2007年度のプログラムを少し変更した。10組に2万5000ドルを提供するのではなく、5組に3万ドルとした。またCiscoは、2007年秋に最優秀グループを決定し、さらに10万ドルの賞金を授与する予定だ。優秀グループはhttp://www.digitalincubator.netで参照することができる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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