離陸に向けた準備は万端--アマゾンCEO、Webサービスを語る

文:Elinor Mills(CNET News.com) 翻訳校正:編集部2007年04月17日 16時18分

 米サンフランシスコ発--Webサービスを積極的に活用しているAmazon.comだが、まだこれによる利益は上がっていない。だが、市場が成熟すればWebサービスを利益に変えることができるだろう、とAmazonのCEO(最高経営責任者)Jeff Bezos氏は見ている。同氏は4月16日、当地で開催されているイベント「Web 2.0 Expo 2007」にて、このような見解を披露した。

 「もちろん、Amazonは(Webサービスの活用により)収益を上げることを狙っている」とBezos氏は基調講演で語った。「現時点ではまだ収益を上げていない。投資の段階だ」(Bezos氏)

 AmazonがWebサービス事業に進出したのは5年前のこと。同社は、ベンチャー企業などの開発者がWebアプリケーション開発のコストと時間を節約できるよう、既存のデータセンターとコンピュータインフラを利用して、従量課金型サービスの提供を開始した。「われわれは12年間、Amazonという名を持つ、ウェブ規模のインフラを構築しているのだ」とBezos氏は語る。

 Amazonが提供するWebサービスには、ウェブアプリケーション向けメッセージングのホスティングサービスであるSQS(Simple Queue Service)、仮想プライベートサーバを提供するEC2(Elastic Compute Cloud)、開発者がウェブ上でデータを保存・検索するためのWebサービスインターフェイスのS3(Simple Storage Service)などがある。同社の目標は、個人向けの事業とは別の事業を確立し、新しい収益の流れを作ることだ。

 たとえばBezos氏が2000年に創業した宇宙企業Blue Originは、S3を利用する1社だ。Blue Originが数カ月前に、サブオービタル宇宙船の離着陸実験の模様を撮影したビデオをウェブサイト上で公開したとき、トラフィックは急上昇したが、S3は350万のページビューリクエストに対応したという。Bezos氏によると、「Blue Originに対するS3の1月の請求額は304ドルで、代金の半分は、このピーク日のものだった」という。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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