サンフランシスコ発--Amazon.comの最高経営責任者(CEO)であるJeff Bezos氏は、始まったばかりの同社のホスティング型コンピューティングサービスについて、いずれ相応の利益をもたらすようになると確信していると述べた。
Bezos氏は米国時間11月8日に開催された「Web 2.0 Summit」で、出版社やイベントの主催者からAmazon Web Servicesの事業について質問を受け、このように応じた。
金融アナリストらはAmazonが行っている技術開発投資や、ホスティング型コンピューティングサービスへの進出は、本来のオンライン商取引事業から離れることを意味するのではないかと、懸念を表明していた。
Bezos氏はAmazon Web Servicesへの投資について弁解することはなかった。10種類のホスティングサービスによって、ソフトウェア開発者はAmazonのデータや、ストレージや処理能力などのサービスを利用することが可能になる。
「われわれがこの事業を行うのは、この分野にわれわれが長けているからだ。この事業には意義があり、いずれ経営的にも魅力的なものになると考えている」とBezos氏は言う。
Amazonは同社のデータセンターのネットワークを構築するのに、11年間にわたって20億ドルを投じてきた。今回の試みは、このインフラを外部の開発者に開放することによって、これまで投資してきた技術から経済的な利益を得ようとするものだ。
「われわれは高い処理能力をもつインフラを所有しており、その固定費用を負担している。このインフラを必要な量だけ利用できるように外部に販売するというのが基本的な考え方だ」とBezos氏は述べた。AmazonのウェブクローリングサービスであるAlexaやA9検索エンジンなどは、この分野に入ると同氏は述べた。
Bezos氏は、Amazonでは、最近導入された「Amazon Elastic Compute Cloud」など、Amazon Web Servicesに対し、開発者たちが示している興味の高さに驚いているという。
この人気に関する同氏の解釈は、このサービスによって小規模企業がサーバを購入したり帯域について契約を結んだりといった「他社と差別化しづらい作業」から解放され、自らの事業を発展させるのに時間を使えるからだろう、というものだ。
「人々がこれを評価するのは、アイデアの段階から完成した製品となるまでの時間を短縮できるようになるからだろう」とBezos氏は語った。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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