総務省は、環境に配慮した情報通信機器の利用のためのガイドブック「ICTを環境にやさしく活用するために」を作成、公開した(PDF形式)。
同省は、2006年11月に「環境負荷低減に資するICTシステム及びネットワークの調査研究会」を発足。以降、ICTが環境に与える影響や将来予測、省エネ技術や効率化技術の動向などについて調査研究を行い、今回、これまでの検討結果を踏まえ、同ガイドブックを作成した。
ガイドブックでは、ICTが与える影響を、電力消費などによる二酸化炭素(CO²)排出など、システムを導入・運用・廃棄する際に生じるマイナス面と、ペーパーレス化などによる資源の節約や、生産・流通の効率化によるエネルギー利用効率の改善などのプラス面に分け、それぞれを抑制、促進するための指針がまとめられている。
さらに、自社でサーバを運営するよりも、データセンターを利用して電力消費量やサーバ収納スペースの削減を図ることや、短時間で大容量のデータの送受信が可能な光接続サービスを利用するなどの対策が具体的に挙げられている。
また、環境に配慮したICT機器を選ぶためのチェックリストを掲載。ICT機器に貼付されている各種環境マークについてもあわせて紹介している。
研究会の予測では、2010年の情報通信関連の電力消費は約520億キロワット。しかし、環境負荷低減への対策を行った場合には、約90億キロワット削減できる試算だ。
また、2010年における、携帯電話や家庭用マルチメディア端末の電力消費量はわずかと見ている一方、ルータによる電力消費が多くを占めると予想している。
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