ソフトバンクテレコムは2月13日、認証型の公衆無線LANに接続できる電子ペーパー端末を日本で初めて開発したと発表した。
今回開発された端末は、画面にバックライトを使用しない反射型表示で、紙と同様に目に優しく視野角が広い表示端末。表示画面の保持に電力を必要としないため電池による駆動も可能で、複数のコンテンツを記憶するメモリを装備し表示内容を書き換えることが可能となっている。
この端末は、日立と富士通の電子ペーパー開発ノウハウと、ソフトバンクテレコムの無線LAN認証技術ノウハウを結集し、共同で開発されている。ソフトバンクテレコムの公衆無線LANサービス「BBモバイルポイント」を利用する際に入力するID・パスワード情報と一連の端末認証手順をプログラム化して電子ペーパー端末に内蔵することで、電子ペーパーのネットワーク化を実現した。
また、特定の場所に設置した電子ペーパー端末であっても、常時接続ではなく定期的に無線LANアクセスポイントへ接続させるプログラムを搭載させることで、低消費電力も実現している。さらに、端末そのものの認証と無線LANの接続認証の2段階で端末認証を行うことで、不正使用を防ぎ安全にネット経由で特定の電子ペーパー端末にコンテンツ配信することが可能となっている。
これにより、電子ペーパー端末を設置した全国の各拠点へ共通のコンテンツを同時に配信したり、駅やビル、マンションなどには、それぞれの場所に応じた特定のコンテンツを配信するといったネットワーク掲示板としての利用や、携帯電話のように持ち歩いて、その場に応じて必要な情報をネットワーク上から取り込んで保存しておける蓄積型携帯情報ディスプレイなどの活用が可能となる。
ソフトバンクテレコムは、今後も今回の開発成果をもとに社内外でフィールド実験を実施し、ネットと連動したサービスの可能性を検証するとともに、新たな機能の開発も進めていく予定で、ネットサービスと電子ペーパーの融合形の実現を目指していくとしている。
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