セイコーエプソンは6月12日、プラスチック基板を用いたA6サイズの電子ペーパーの開発に成功したことを発表した。
この電子ペーパーは7.1インチ対角、Quad-XGA(1536×2048画素)の解像度をもつ。この解像度は、独自開発の回路基板転写技術である「SUFTLA」を用いて低温ポリシリコンTFTをプラスチック基板上に形成することで実現された。
周辺駆動回路も低温ポリシリコンTFTで形成し、外部端子の少ないシンプルな構造にすることで狭額縁のフレキシブルなディスプレイになっている。
また、高コントラストな表示によって印刷時と同等レベルの視認性も実現している。表示方式は電気泳動方式だ。消費電力は、情報書き換え時の最大駆動電圧が6Vと低電圧駆動。電源を切っても表示は消えないメモリー性を持ち、表示維持には電力が不要だ。
従来の電子ペーパーは2インチ程度のサイズだったが、7.1インチ対角まで拡大できたことで、さらなる大型化の可能性を実証したとしている。同社はこの成果をディスプレイの国際学会であるSIDにおいて、現地時間の6月9日に発表している。
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