Windows Security Centerは、PC上のセキュリティアプリケーションの状態をチェックする。例えば、そのプログラムが最新のウイルスを検出できるかどうかなどを調査できる。セキュリティ情報はWindows Security Centerから提供される。VistaのWindows Security Centerでは、ファイアウォール、自動更新、ウイルス対策とマルウェア対策、その他のWindowsセキュリティ設定を監視することができる。
Windows Security Centerは、PCのセキュリティ状態を確認できる専用のダッシュボードを備えている。また、コンピュータが十分に保護されていない場合にポップアップを表示する独自の警告機能がある。また、Windows Security Centerを利用するウェブサイトまたはソフトウェアプログラムには、PCの状態が「緑」、「黄色」、「赤」のいずれかで通知される。Robinson氏によると、各色はそれぞれ、PCの状態について、「安全性に問題なし」「適用されていないセキュリティ対策がある」「危険な状態」を示しているとのことだ。
「ID盗難などの被害を心配するユーザーや、知らないうちにファイアウォールを無効化している可能性のあるユーザーにとって、この機能は非常に効果的だろう。この機能があれば、ある警告を無効化していることや、ウイルス対策ソフトウェアが古くなっていることを見過ごさなくなるだろう」(Robinson氏)。
また、Microsoftが最近公開したホワイトペーパーには「Windows Security Centerをオンラインゲームプロバイダーが利用すれば、ファイアウォールを実行していないPCからのログオンを拒否することができる」とある。これによって、ほかのプレーヤーのリスクが軽減され、ゲームをより安全に楽しんでもらえる、と同社は主張する。
Microsoftが企業にとって効果的だとうたっているのは、Windows Security Centerを使ったコンシューマーのチェックだ。しかしこの技術を本格的に導入する最初の企業は、ビジネスソフトウェアメーカーとなる。コロラド州デンバーに本社を置くIP Commerceは、クレジットカードを処理する小売企業向けのツールにWindows Security Centerのセキュリティチェック機能を組み込む予定。ツールを使う各企業は、自社システムがクレジットカード業界のセキュリティ規則に準拠していることを確認できる。
「クレジットカード保有者のデータを扱うなら、ファイアウォールを備え、最新のセキュリティパッチを適用し、ウイルス対策ソフトウェアをインストールして常に最新の状態で実行するのは必須だ」とIP Commerceの最高経営責任者(CEO)Chip Kahn氏は語る。「Windows Security Centerは、セキュリティコンプライアンスのリアルタイム監視を可能にする、初めての機能ではないか」(Kahn氏)
同機能はまた、ネットワークアクセス制御の分野でも使用できる。例えば、PCを社内ネットワークに追加する前に「健康診断」できる、とGartnerのアナリストPescatore氏は言う。「企業にとっては絶対に使いたい機能だろう」(Pescatore氏)
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