独立行政法人情報処理推進機構(IPA)は12月4日、11月のコンピュータウイルス・不正アクセスの届出状況を発表した。
発表によれば、11月のウイルスの検出数は、約158万個と、10月の約117万個から34.7%の増加となった。また、11月の届出件数は3664件となり、10月の3696件から0.9%の減少となった。
検出数の1位はW32/Netskyで、約80万個だった。2位のW32/Lookedは、10月の検知件数505個から11月には約37万個と、急速に感染を広げた。3位はW32/Strationで約24万個だった。
11月の不正アクセス届出件数は24件であり、そのうち被害のあった件数は8件だった。不正アクセスに関連した相談件数は30件(うち4件は届出件数としてもカウント)であり、そのうち何らかの被害のあった件数は20件だった。
被害届出の内訳は、侵入4件、メール不正中継1件、DoS攻撃1件、アドレス詐称2件。侵入届出のうち、ファイルの改ざんが1件、フィッシングに悪用するためのコンテンツを設置されていたものが2件だった。侵入の原因として、SSHで使用するポートへの攻撃を受けてパスワードが破られたと思われる事例が1件あった。
11月の相談総件数は711件だった。そのうち「ワンクリック不正請求」に関する相談が155件(10月:236件)、「セキュリティ対策ソフトの押し売り」行為に関する相談が18件(10月:41件)、Winnyに関連する相談が12件(10月:12件)だった。
インターネット定点観測(TALOT2)によると、11月の期待しない(一方的な)アクセスの総数は、10観測点で38万54件あった。1観測点で1日あたり307の発信元から1267件のアクセスがあったことになる。
これらのアクセスは、7月以降、増加傾向だったが、11月は8月と同レベルまで減少。全体的なアクセス内容については定常化しているという。11月のアクセス状況は、全体的には10月とほぼ同じ状況だが、10月に多く見られたファイル交換関連と思われるポートへのアクセスが減少した。
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