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グーグルがWikiに傾倒する理由は?--JotSpot買収の裏側 - (page 2)

文:Elinor Mills(CNET News.com) 翻訳校正:佐藤卓、藤原聡美、長谷睦2006年11月01日 21時42分
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 一方、JotSpotの製品を使えば、簡単なエディタ、スプレッドシート、カレンダー、ブログなどのアプリケーションを簡単に作成でき、複数のユーザーがインターネット上で共同編集することも可能だ。JotSpotは2006年7月に自社製品をアップデートし、異なる「Officeライクな」製品間で複数ユーザーによる共同編集ができるようにしている。また、顧客のサーバにダウンロードして利用できるソフトウェア版をテスト中であることも明らかにしている。

 「Googleなら似たようなものを作ることもできるだろうが、それよりも製品を買収してGoogleの持つ強みと組み合わせる方が早い」と、「The Google Legacy」の著者Stephen E. Arnold氏は言う。確かに両社には重複している部分はある。しかし、JotSpotがもたらす、共同編集が可能なWikiベースのサービスは、Googleが自前では持っていないものだ。

 今のところ、GoogleはKraus氏率いるJotSpotと共同で何をする計画なのか説明していない。「現時点で発表できるような今後の計画はないが、JotSpotのサービスは、ウェブ上での情報作成と共有を可能にするGoogleのサービスとぴたりと適合する」と、Googleの広報担当Jon Murchinson氏は述べている。

 当然のことだが、Microsoftは新製品の「Windows Live」と「Office Live」を導入してWebサービスに重点を置き、自社のビジネスのてこ入れを図ろうとしている。こうしたMicrosoftの動きは、ウェブベースのOfficeライクなアプリケーションに進出するGoogleの取り組みへの対抗策とみられている。

 O'Kelly氏は、Googleのこの分野における取り組みが、小さな企業を買収しただけで終わるとは思えないとしている。「今回の買収は、これまでのWiki開発者とは異なる、通常業務の片手間に開発を行うような人たちが仕事にWikiを利用するうえで、画期的な出来事になるだろう。対象となるのは、例えばExcelのマクロやスクリプト言語を使いこなせるような人たちだ」とO'Kelly氏は予測する。

 JotSpotの競合企業SocialtextのCEO、Ross Mayfield氏は、今回のGoogleによる買収によってWikiベースのアプリケーションの重要性が証明されたと、自身のブログで語っている。しかし、同時にMayfield氏は、JotSpotのソフトウェアは「独自仕様」だが、Socialtextが提供するソフトウェアは標準に準拠しているとして、対抗意識を表している。

 また、Mayfield氏は「今回の買収によって、市場のローエンド側での普及がさらに進むだろう。これは、わたしたちが『Socialtext』と『SocialCalc』のオープンソース版を提供することで推し進めている戦略だ」と述べている。

 一方、YahooはPBWikiと提携して、「Yahoo! Groups」のユーザー向けにWiki作成サービスを提供している。

 両社の持つテクノロジの重複、および競合他社からの不満の声を別にすれば、GoogleとJotspotは興味深い組み合わせとなる可能性を秘めている。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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