Web 2.0の挑戦者:セマンティックウェブブラウザを目指すblueorganizer

文:Emily Chang 翻訳校正:吉井美有2006年10月24日 08時00分
 adaptiveblueのAlex Iskoldとその他のメンバーがメールでのインタビューに応じてくれた(2006年10月9日)。

blueorganizerはどのようなサービスを提供するWebアプリケーションですか。

 blueorganizerは次世代のインターネットブラウザを作ろうとするものです。今のブラウザはウェブを単なるコードとマークアップとして扱っています。映画やワイン、自動車といったような実際にそこにあるものは認識しません。また、今のブラウザはウェブ上で行った行動からユーザーの好みを察するようなことはできません。これが変わろうとしています。新しいブラウザは文脈を理解し、意味(セマンティクス)に注目します。利用者の個人的な情報を最高のウェブサービス群と相互連携させます。賢いブラウザは、利用者がものごとをより速く、よりよく扱えるようにするでしょう。blueorganizerは未来のセマンティックウェブブラウシング技術に一歩近づこうとするものです。

このプロジェクトを始めたきっかけは何ですか。

 adativeblueを始めたのは、ブラウザにセマンティクスを持ち込み、利用者がオンラインでいろいろなことをするのを助けるという分野に需要があると見たからです。これについては面白いいきさつがあります。わたしが以前立ち上げたInformation Laboratoryでは、ソフトウェアのアーキテクチャ上の問題を発見する構造分析ツールを開発していました。わたしが前に取り組んでいたのは構造の力についてであり、adativeblueは意味の力に関するものなのです。

blueorganizerの運用や拡張にどのくらいの時間を割いているのですか。本業はお持ちですか。

 わたしの時間と労力はほとんどadativeblueにつぎ込んでいます。また、わたしはコンサルティング業のほかにRead/WriteWeb、AJAXWORLD、その他Web 2.0関連誌で記事を書いています。

Alex Iskold氏

スタッフは何人くらいいるのですか。また、あなたの経歴をお聞かせください。

 われわれは4人で事業を立ち上げました。わたしは設立者兼最高技術責任者(CTO)で、ソフトウェア業界で12年の経験を持っています。前述の通り、これはわたしの2回目の事業の立ち上げになります。最初の事業は2003年にIBMに買収されました。また、わたしは最近まで第一線のグリッドコンピューティング関連企業であるDataSynapseでチーフアーキテクトを務めており、GridServerとFabricServer仮想化技術の構築に関わっていました。これらの経歴を通じて、わたしは複雑性の科学と技術に夢中になりました。わたしは今、複雑性の中にある単純さを明らかにする、大がかりで複雑なソフトウェアを構築するのを楽しんでいます。

 Anderson Parkerは最高品質責任者(CQO)で、この事業を軌道に乗せるのに大きな力となってくれています。blueorganizerのテストに力を尽くしてくれているほか、Andyはわたしがビジネス戦略やマーケティングを考える上で助けになってくれています。Douglas Rockhillは4elevenから参加してくれているデザイナーです。彼は最近われわれのウェブサイトを作り直し、blueorganizerとbluemarksの外観を大々的に変更する作業を進めています。

 Dominick D' Anielloは優秀なソフトウェアエンジニアですが、まだ大学3年生です。彼はWeb 2.0の道具の森に飛び込み、短時間で素晴らしいコードを書いてくれます。今年の夏、John Demmeというもう一人のエンジニアが一緒に働いてくれていたのですが、今は大学に戻っており、残念ながらあまり時間が取れない状況です。

 われわれは事業開発担当バイスプレジデントとソフトウェアエンジニアを探しています。われわれのやっていることに興味のある方がいたら、alex[.]iskold[@]adaptiveblue[.]comまで連絡してください。

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