ZDNet Japanのブログ(「グーグリングGoogle」)でもお馴染みのGarett Rogersが、登場したばかりのGoogle Docs & Spreadsheetsをさっそくハックし、いくつかの興味深いコードを見つけたと報告している。具体的なコードの記述については、翻訳記事を参照いただきたい。
まず、これまで「Writely」と呼ばれていたワープロソフトのなかには、これをローカルマシンにインストールし、オフライン状態でも使えるようにするコードが埋め込まれているという。今後もしこの機能が利用できるようになれば、Microsoftのねらう「MS Office + Office Live」の組み合わせ、もしくは先ごろSteve Ballmer CEOが示した「click-to-run」とかなりよく似た競合ソフト/サービスが生まれることになるはずだ。
また、WritelyにはオンラインCRMアプリの「SalesForce.com」との統合を行うためのコードもある。さらに、独自のスキンを実装可能とするためのコードも含まれており、これはおそらく先に発表された「Google Apps for Your Domain」サービスのためのものではないか、とRogersは推測している。
Googleがこれらの施策によって、ビジネスアプリの領域でMicrosoftの「ドル箱ビジネス」の切り崩しをねらっていることは明らかだろう。しかし、こうしたサービスをどうマネタイズしていくかについては、具体的なことは明らかになっていない。ちなみに、先ごろFortune誌に掲載されたGoogleの特集(「Chaos by design」)のなかには、現在同社が提供しているサービス(その大半はご存じの「ベータ版」)はすでに80種を超えているが、まだきちんとマネタイズされているものは少なく、たとえばGoogle Financeなどは「理論上、永久に収益源にならない」(Katie Jacobs Stantonという担当者のコメント)可能性もあるという以下の記述もみられる。
Since Google Finance doesn't run ads or any other revenue-generating features, I ask Stanton how long the site can ignore making money. Her response: "Theoretically, forever."
折からサンフランシスコでは「office 2.0 conference」というイベントが始まっているが、こうしたビジネス分野における各社の動きからもますます目が離せなくなりそうだ。
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