日立製作所は10月11日、車載機器開発のクラリオンを子会社化すると発表した。10月25日から株式公開買い付け(TOB)を実施する。車載情報システム(CIS)事業の強化を狙う。
日立は現在、クラリオン株式の14.4%にあたる4070万7000株を持つ筆頭株主。今回のTOBでは、新たに1億66万6000株を買い増して、保有割合を50%超に拡大する。TOB価格は1株あたり230円で、取得金額は231億5300万円を予定する。応募株券が買付け予定数を上回った場合は全株を買い付ける。
日立は、従来から取引関係のあるクラリオンをグループ内に取り込み、CIS事業の商品企画/開発力、販売網などを拡充する狙い。TOB終了後は、日立グループで車載機器開発を手がけるザナヴィ・インフォマティクスをクラリオンの完全子会社とし、システム開発体制を一体化。サプライチェーンの基盤を強化する。
クラリオンでは同日、日立によるTOBに対して賛同を表明した。資本関係の強化を通じて、日立が持つ車両制御技術や高度道路交通システム(ITS)関連技術を取り込み、自社の製品開発に役立てたいとしている。
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