日立製作所は11月11日、同社のグループ会社を含む販売パートナー22社のパッケージやサービスを「GEMPLANET」ブランドとしてファミリー化し、ERPパッケージソリューションとして11月15日より販売開始すると発表した。
GEMPLANETはこれまで、日立が会計管理、人事・労務管理、生産・販売管理などの基本的なERPパッケージとして提供していたもの。今回発表されたGEMPLANETファミリーの核となるのはGEMPLANET Ver.2で、ERPの生産・販売管理機能に業種別のテンプレートを用意し、会計や人事・労務管理機能には固定資産管理や手形管理、目標管理などの機能オプションを追加した。
日立製作所 執行役 情報・通信グループ システムソリューション部門 CEOの林正博氏は、「ERPのパッケージ製品は、顧客がコア事業に集中するために必要なものだ。そのため、それぞれの業務・業種に最適化したパッケージを用意した」としている。第1弾として用意された業界別テンプレートは、組立加工業界向け、自動車部品業界向け、繊維商社向けの3つで、今後順次拡充していくという。
日立製作所 クロスマーケットソリューション事業部 事業部長 佐久間嘉一郎氏 |
またVer.2では、ウェブベースの運用・操作が可能となっている。これにより、「利便性が向上したほか、クライアントPCに専用ソフトをインストールする必要がないため、導入・運用コストを削減できる」と、日立製作所 クロスマーケットソリューション事業部 事業部長の佐久間嘉一郎氏はいう。
GEMPLANETファミリーの拡販施策として同社では、企業グループへの販売活動を強化すること、チャネル販売を強化すること、同社の地方拠点を活かした地域密集型サポート体制を拡充することなどを挙げている。またサポートに関しては、ファミリー製品群に対するサポートをワンストップで提供できる「統合サポートセンター」を設置するという。同センターでは、問題発生時のアフターサポートだけでなく、稼働状況の監視やシステム環境最適化などの支援も行うとしている。
佐久間氏は、「矢野総合研究所のレポートでは、現在日立のERP製品のシェアは7%で国内5位。製品を束ねてファミリー化することで、2008年にはシェア20%で上位3位にくい込み、売上累計1300億円をめざしたい」としている。
GEMPLANETファミリーは、ERPのパッケージライセンス、ハードウェア、基本導入支援作業を含めたシステムとして販売される。価格は、ハードウェアHA8000/70サーバ1台込みの価格で630万円から。ERPパッケージ単体としては、最小構成で150万円からとなる見込み。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」