ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)のブームは携帯電話にも押し寄せている。8月にはGREEがKDDIと提携し、auでの新たなサービスを企画中だ。また、ネットマイル創業者の1人である畑野仁一氏が手がける「Any」や、位置情報を利用する「どこよ!」などさまざまなモバイルSNSが誕生している。そして、携帯電話向けのシステム開発を手がける大手もついに、この市場に参入した。
KLabはユーザー間で動画や楽曲、HTMLメール素材などの携帯電話向けコンテンツを共有できるSNS「ケースペ」のベータサービスを開始した。携帯電話からのみ閲覧可能だが、コンテンツの投稿はPCからでもできるようになっている。
ケースペはユーザーが動画や、音声、画像、デコメールなどのHTMLメールのテンプレート、Flashコンテンツ、着信メロディなどを投稿し、ほかのユーザーと共有できる点が大きな特徴だ。動画の容量は無制限で、メールに添付して投稿する。サイト上のコンテンツは、誰でも無料でダウンロードできるようになっている。現在はキャリアごとに対応コンテンツが分かれているが、11月には投稿されたコンテンツを3キャリア対応に自動変換する機能も搭載する計画だ。
コンテンツに付けられたタイトルや説明文を自動的に解析し、タグとして付与する機能も備えている。これにより、大量のコンテンツのなかからユーザーが好みのものを簡単に見つけ出すことが可能になるという。
KLabではmixiやGREEのように招待制をとり、知り合い同士のコミュニケーションを促進することを目的としたSNSを第1世代と定義。その上で、YouTubeのように誰でも参加できて、面白いコンテンツを見つけたときに友人に知らせるといったような、コンテンツを中心としたコミュニケーションを促すSNSを第2世代と呼び、ケースぺは第2世代にあたる新しいSNSであると説明する。
「携帯電話のユーザーは、知り合い同士のコミュニケーションならメールで行う。ウェブを使うのは着うたなどのコンテンツや、話題になるネタを探すときだ。コンテンツを核とした第2世代SNSの市場は大きい」(KLab広報部)と自信を見せる。目標ユーザー数はサービス開始から1年間で約100万人という。
利用料金は無料で、主な収益源は広告となる。タグや検索結果に連動して広告を表示するほか、広告主が1ユーザーとなり、テレビCMの裏話を動画やテキストなどで投稿することも想定している。
SNSでは違法コンテンツの投稿が問題となるが、KLabでは公序良俗に反するようなもの以外は、通報に応じて削除する体制を取るとしている。年内にはベータを外し、正式サービスとする計画だ。
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