カリフォルニア州サンノゼ発--企業スパイ活動の中心人物と目されるHewlett-Packard(HP)の元会長Patricia Dunn氏が米国時間10月5日、裁判所に出頭した。同氏は4件の罪で起訴されていた。
Dunn氏はサンタクララ郡高等裁判所で、11月17日に行われる罪状認否に出廷するよう命じられた。同氏は郡保安官事務所に出頭することに同意し、誓約保証金を支払ったため釈放されている。5分間の審問の間に同氏が発した言葉は、保釈の条件に同意するかをAlfonso Fernandez判事に尋ねられた時の「イエス」だけだった。
保安官代理は、Dunn氏がワイヤレス通信における不正行為、コンピュータデータの不正利用、個人情報の盗難、これらの犯罪にかかわる共謀の4つの容疑で起訴されたことを認めた。Dunn氏は起訴される数週間前には、ベイエリアの傑出した実業家として「Bay Area Business Hall of Fame」への殿堂入りを果たしていた。
Dunn氏は口をつぐんだまま報道陣の前を通り過ぎ、質問に答えることなく迎えのリムジンに乗り込んだ。ただ、自分の写真が一面に掲載された新聞を持った見物人からサインを求められると、一瞬だけ笑みを見せた。
サンタクララ郡高等裁判所の犯罪記録によると、Dunnに加え、HPの元上級弁護士Kevin T. Hunsaker氏、私立探偵のRonald DeLia氏、情報仲介会社Action Research GroupのMatthew DePante氏、Action Researchの従業員だったとされるコロラド在住のBryan Wagner氏の4人が同じ罪で起訴されたという。
Dunn氏は1週間前の米下院委員会の公聴会において、HPの情報漏えい調査で自身の果たした役割を説明している。このとき同氏は、メディアへの情報漏えい源を特定する過程で間違った手法が用いられたことを認める一方で、自身の責任を否定した。
カリフォルニア州検事当局によると、ほかの被告も、DePanteを除き全員が出頭することに同意しているという。
カリフォルニア州の法務担当主席弁護士代理のBob Anderson氏は4日に記者会見をし、検事当局ではまだDePante氏の弁護士と連絡がとれていないと述べた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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