サンフランシスコ発--Intelが、80コアを搭載し、毎秒1兆回の浮動小数点演算をこなすプロセッサの試作品を公開した。
Intelの最高経営責任者(CEO)Paul Otellini氏は米国時間9月26日、当地で開催のIntel Developer Forum(IDF)に集まった数千人の参加者らを前に、この試作チップとシリコンウエハを披露した。Otellini氏が基調講演で明らかにしたところでは、同チップは毎秒1テラバイトのデータ交換が可能だという。同社は、5年以内にこれらのチップを生産ラインに載せたい考えだ。
Intelは、年2回開催する同カンファレンスを利用し、開発者に自社の長短期計画を伝えている。ハードウェア開発者やパートナー各社は3日間の開催期間中、Intel社員と情報交換をしたり、セミナーに参加して新技術を学んだりできる。
また、Intelは予想通り、4コアプロセッサを11月に顧客向けに投入する計画を発表した。極めて高速な4コア搭載の「Core 2 Extreme」プロセッサがまずリリースされ、主流デスクトップ向けの「Core 2 Quad」プロセッサが2007年の第1四半期に続くと、Otellini氏は語った。
4コア搭載のサーバプロセッサも同じ流れをたどり、高速な「Xeon 5300」プロセッサが11月、そして低消費電力版Xeonが第1四半期にそれぞれ登場予定となっている。Intel初の4コアプロセッサの実態は、同社のデュアルコアCoreアーキテクチャチップを2つ組み合わせてマルチチップパッケージ化したもの。
Otellini氏は、「パフォーマンス重視の時代が再び訪れる」と語り、4コアのデスクトッププロセッサはCore 2 Duoより整数演算が70%高速になり、4コアのサーバプロセッサは6月に投入された「Xeon 5100」より50%高速になることを明らかにした。
Intelがここ数年パフォーマンスを重視してこなかった理由の1つは、同社がAdvanced Micro Devices(AMD)のOpteronとAthlon 64のサーバおよびデスクトッププロセッサにベンチマークで大敗を喫していたためだ。だが、2006年のCore 2 Duoチップ投入で状況が一変した。
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