欧州委員会は、ドイツの連邦カルテル局が行っていたIntelの独禁法違反容疑の調査を引き継いだ。カルテル局は、Intelがある大手家電小売企業に対し、同社のライバルであるAdvanced Micro Devices(AMD)製プロセッサの販売を控えるよう圧力をかけている、とのAMDからの申し立てを受け調査を行っていた。
ドイツの反トラスト機関である連邦カルテル局は、Intelが市場における独占的地位を濫用し、家電小売大手のMedia MarktにAMD製チップを販売しないよう圧力をかけているとのAMDからの苦情を受け、調査を行っていた。欧州委員会は、ドイツのカルテル局が行っている調査と同委員会が独自に進めているIntelに対する調査に複数の類似点を見いだしたため、8月下旬にカルテル局の調査を引き継いだ、と欧州委員会の広報担当のJonathan Todd氏は語る。
Todd氏は、「われわれはカルテル局と連絡を取り(中略)これらの(Intelに対する)嫌疑については欧州委員会が対処する方が賢明であるとの理解で一致した」と述べ、さらに「(独禁法違反の疑いがあるIntelの行為は)現在欧州委員会が調査中である(Intelの)一連の行為の一部と見られ(中略)IntelはAMDの市場シェア拡大を阻止するためさまざまな手段を使った」と語った。
Intelの広報担当Chuck Mulloy氏によると、同社は過去5年間、EU(欧州連合)の調査に協力しており、今後も協力するという。また同氏は、Intelは同社の活動が「公正かつ合法」であると確信していると付け加えた。
欧州委員会は2005年に、欧州にあるIntelのいくつかのオフィスと、コンピュータを製造もしくは販売している企業数社のオフィスを家宅捜索した。
Intelのビジネス手法について独自に調査を進めている国は他にも複数存在する。例えば、韓国の公正取引委員会(KFTC)は2006年に入ってから、Intelに対する独占禁止法違反の調査に関連し、同社により多くの文書の提出を求めた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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