リクルートとサン・マイクロシステムズが共同で開催した開発者向けコンテスト「Sun×RECRUIT Mash up Award」。コンテストの受賞者が8月30日に開催され、56作品の応募の中から、CALTA Project(チーム名)による「みんなの水遊びMAP」が最優秀賞に選ばれた。
コンテストの運営責任者を務めたリクルートのFederation of IT FIT 1部 兼 BIコラボレーション委員会 フェデレーションオフィサーの小浜勇人氏と、サン・マイクロシステムズ マーケティング統括本部 プロダクト・ストラテジック・マーケティング本部 システムズ・マーケティング・グループ グループリーダー 兼 専任部長の藤井彰人氏に、コンテストの背景や受賞作品について聞いた。
藤井氏: リクルートは情報サービスを提供する企業で、サンにはテクノロジのコミュニティがあります。このふたつを結びつけることで、新たな情報サービスができないか、ということがはじまりでした。
小浜氏: マッシュアップを実現するには技術力が必要ですが、リクルートは技術者とのネットワークがありませんでした。技術コミュニティへの告知や技術的評価はサンと組んだからこそできたことです。
小浜氏: 大手検索サイトが提供する地図や検索のAPIとマッシュアップするサービスが多かったのが特徴ですね。また、ユーザー投稿型や共有型など、CGM(Consumer Generated Media)的なサービスが大半を占めていました。
あとひとひねりして、ビジネスのアイデアも盛り込んでほしかったという思いは残りましたが、全般的に期間が短かったにも関わらず、非常に優秀な作品が多いと感じました。
藤井氏: さまざまなサービスをマッシュアップしていたことがまずひとつですね。リクルートの宿情報「じゃらんnet」はもちろん、地図情報、天気情報、バス停情報など、あらゆる情報が組み合わさっていました。また、テーマがはっきりしていたことも良かったと思います。水遊びをする人にとって必要な情報がそろっていましたから。
藤井氏: 最優秀賞の「みんなの水遊びMAP」はもちろんですが、宿やホテルの口コミ情報を音声で共有できる「じゃらん×Skype - Share Over Skype」や、サン・マイクロシステムズ賞を受賞した「Bottlemanic」などが印象的でした。サン・マイクロシステムズ賞は基本的にサンの技術をふんだんに使った作品に贈られるのですが、これはサンの3Dデスクトップ環境「Project Looking Glass」に、「じゃらんnet」と「カーセンサーnet」をマッシュアップさせたサービスでした。
小浜氏: 今回のコンテストでは、ビジネスのヒントになる作品も多く、リクルートの各部門が選んだ部門賞などは、受賞者と一緒にできることがないか検討する予定です。
今後のコンテストの予定については決まっていませんが、続けていきたいと思っています。回数を重ねれば、レベルがあがることも期待できますしね。今回はAPIを公開できなかったサービスもあるので、リクルートとしては今後どのサービスをどこまで公開するかを含め、検討していきたいと思います。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス