年末商戦に向けて、最も動向が注目されている家電製品分野と言えばビデオゲーム機だろう。
今年の年末商戦にはソニーと任天堂からそれぞれ「PLAYSTATION 3(PS3)」「Wii」という次世代ゲーム機が登場する。600ドル近い高値で発売されるPS3が明らかにハイエンドのゲーマー層を狙ったものだとすれば、小売価格が300ドルをはるかに下回ると見られているWiiは、より気楽なゲーマー層を対象としていると言えるだろう。
ソニーと任天堂はお互いだけでなく、Microsoftと同社のゲーム機「Xbox 360」とも戦っていかなければならない。2005年末に発売されたXbox 360は、先発者の利を活かして次世代ゲーム機競争をリードしている。
ゲーム機のライフサイクルは一般には5年と言われているが、ソニーは一貫して自社のゲーム機のライフサイクルを10年と主張してきた。PS3に対する市場の期待感が高まっている中、依然として「PlayStation 2(PS2)」が飛ぶように売れているのはそのためだ。この状況は今後もしばらくは続くだろう。ソニーはPS2が少なくともあと4年は現役の座を退かないことを約束している。
9月下旬には毎年恒例のゲームイベント「東京ゲームショウ」が開幕し、東京にビデオゲーム業界の関係者が集結する。目下はゲームイベント「Game Convention」の開催地となったドイツのライプチヒに注目が集まっている。ソニー、Microsoft、任天堂などの企業や、Electronic Arts、Activisionといったパブリッシャーにとっては、しばらく息をつく暇もない日々が続きそうだ。
CNET News.comは2006年8月下旬、Sony Computer Entertainment of America(SCEA)プレジデントの平井一夫氏にインタビューを行い、間近にせまったPS3の発売について話を聞いた。
PS3は北米では11月17日に発売される予定です。作業はおおむね計画通りに進んでいます。
私の記憶が正しければ、E3が始まってかれこれ10年か11年になります。規模が大きくなりすぎたので、イベントの目標を見直す時期に来ていたのでしょう。目標を効率よく達成するためにはどうすればよいのかを考える必要がありました。全体として見れば、E3の構造を改革または再考する必要があることは関係者の一致した意見だったと思います。
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